小松菜奈が危険な女の子を演じる! 伝説的少女漫画『溺れるナイフ』原作者・ジョージ朝倉の名言だらけの5選

マンガ

更新日:2016/11/4

 リアルな心理描写や心を打つ名台詞で熱狂的な支持を得る少女漫画家・ジョージ朝倉の代表作『溺れるナイフ』が、小松菜奈菅田将暉のW主演で実写映画化され2016年11月5日(土)に公開される。公開を目前として注目を集める今、同氏の魅力が詰まった、いま改めておさえておきたいジョージ朝倉作品5選を紹介しよう。


「どうすればいいのかわからないけど、欲しいのはこの子だけだ―」 破裂寸前の10代のこころを描いた傑作長編

 2004年から2013年まで『別冊フレンド』で連載され、現在までに累計発行部数140万部以上を誇る人気作『溺れるナイフ』。2010年度「このマンガがすごい!」オンナ篇では第17位を獲得し、さらに第2回「anan漫画大賞」の候補作に選出されるなど、人気と実力を兼ね備えた伝説のコミックスだ。

advertisement

 どうすればいいのかわからないけど、欲しいのはこの子だけだ―。小6の望月夏芽が越してきたのは、東京とあまりに違う田舎の町。そこで出会った一人の少年に、夏芽は自分の中の「何か」が、大きくうねるのを感じていた。

 洗練された世界観とリアルな描写で熱狂的な支持を受ける同作は、菅田将暉小松菜奈のW主演によって待望の映画化。せめぎあい、追い上げ、追い込んでいく、破裂寸前の10代のこころと破裂しそうな恋と衝動を描いた、誰も出会ったことのないラブストーリーをスクリーンでも体験しよう。

「やっと風が吹いた」生々しい感情表現が心に刺さる! 20代の大恋愛叙事詩!

 2003年から2008年にかけて『FEEL YOUNG』に連載された、主人公・梅宮志乃の切ない恋模様を描いた『ピース オブ ケイク』。同作は、2015年に多部未華子、綾野剛、松坂桃李、木村文乃といった豪華キャストで映画化された作品だ。

 多くの女性から支持を集める『ピース オブ ケイク』は、恋愛に翻弄されてしまう“恋愛ベタ”な志乃が、引っ越し先のアパートの隣に住むビデオ屋の店長・菅原京志郎と出会い、甘く可笑しく切ない物語を展開する。若さゆえ、無邪気でどこか向こう見ずな恋の空気感をありのままに描き出した、ジョージ朝倉の代表作の一つだ。

すべてを犠牲にしたものだけが立つことを許されるバレエの世界。王道のドラマチック・バレエ・ロマン!

 現在、青年誌『ビッグコミックスピリッツ』で連載されている『ダンス・ダンス・ダンスール』は、バレエを題材とした作品。躍動感のあるバレエシーンはもちろん、中学二年生の主人公・村尾潤平のまっすぐな感情表現も見どころの一つ。

 6歳の頃、バレエに魅了された潤平だが、父の死をきっかけに「男らしくならねば」とその道を諦めるといったところから始まる同作。バレエへの未練を隠しながら格闘技・ジークンドーを習い、クラスの人気者となった潤平だが、ある日彼の前に転校生の美少女・五代都が現れ…。女性誌界のトップランナー・ジョージ朝倉が青年誌で描く、王道のドラマチック・バレエ・ロマン作品。

「漫画をパクったことをバラされたくなければ、わたしと結婚して下さい」 〆切ギリギリなテンパり漫画家が暴走する、めおとコメディ!

 〆切ギリギリなテンパり漫画家が暴走する、めおとコメディ『夫婦サファリ』は、2012年から『FEEL YOUNG』で不定期で発表され、2014年から同誌で定期連載化された作品。

 「漫画をパクったことをバラされたくなければ、わたしと結婚して下さい」。元漫画家の編集者・日歌に脅された、漫画家でバツイチのジョー。日歌は同棲7年のヒモを捨て、荷物ひとつで転がり込んできた。癒えない離婚の傷を気にしつつも、パクったことをバラされたくはない…。ハチャメチャなスタートを切った2人が織り成すユーモア溢れる日常は、一度読めばハマること間違いなし。

こんなギャル、面白すぎる! ジョージ朝倉作品のパワフルな異色作!

 ファッション誌『Zipper』に連載されていた『テケテケ★ランデブー』は、ジョージ朝倉作品の中でもひときわ異彩を放つ作品。人並以上に大喰らいの主人公・三本杉たよ子は、その莫大な食費をキャバクラで稼ぐ農学部の学生。しかし、派手でギャル風な外見とは異なり、硬派な女の子なのである。

 そんなたよ子がある日、ふとしたことで出会った天然ジゴロの獣医の獅子王に恋をする。ふたりの恋模様だけでなく、個性的なキャラクターたちも登場し、自然や農業などの魅力も詰まった同作は、うつろいゆく大人の恋愛を描いてきたジョージ朝倉作品の中で、また違った魅力を放つ作品だ。

 切実な思いの詰まった名台詞が散りばめられたジョージ朝倉作品。そのどれもが今を生きる人々に刺さるものであり、きっとあなたの生活を一段と色づかせてくれることだろう。『溺れるナイフ』映画化を機に、ジョージ朝倉作品を一気読みしてみては?