9割の人が「自分の価値」に気づかず生きている!? 自分の”嫌い”と向き合って「本当の自分とは何か」がわかる20の質問とは?
公開日:2016/11/8
「ありのままの自分で人生を生きている」。そう自信を持って答えられる人はどのくらいいるだろうか。自覚はしていなくても、多くの人が「嫌われたくない」という思いから本音を隠すクセがついていたり、失敗を恐れるあまりやりたいことに一歩踏み出せなかったりする。そして、それらのことに時々ぐったり疲れて自問するのだ。人生このままでいいんだっけ、と。
『価値ある自分に出会う20の質問「自分ダイヤモンド」の見つけ方』(豊田祐輔/現代書林)は、20の質問に答えることで“ありのままの自分”の軸を見つけられる一冊だ。本書の中で著者は、SNSでのコミュニケーションが日常化していて人間関係と絶えず向き合う現代だからこそ、「本当の自分とは何か?」という問いに対する確固たる答えを持つことが大切だと話す。その答えを見つけるための軸となるのが、「自分ダイヤモンド」。それは、思い出せばどんな時でも胸が熱くなり、自分らしさを取り戻せるもの。過去のマイナス体験から何事にも自信を持つことができず、4年間ニートだった著者自身も、「自分ダイヤモンド」を見つけたことで人生が切り開かれたという。
本書でまず私たち読者に与えられるワークは、「自分ダイヤモンド」を見つける目的を明確にすることだ。
(1)あなたはなぜ、「自分ダイヤモンド」を見つけたいのですか?
(2)「自分ダイヤモンド」を見つけて、これからどんな人生を送りたいのでしょうか?
一見シンプルな問いかけだが、ここで大事なのは、出てきた答えについてさらに3回以上質問をすること。例えば(1)の質問の答えが「自分の軸を見つけて、ブレない強い自分になりたいと思ったから」なら、ブレてしまう自分とは、どんな自分? どんな時にその自分が出てくる? など質問を繰り返していく。著者曰く、掘り下げることで思いが深まり、「自分ダイヤモンド」を見つけるための覚悟となるのだという。
目的を明らかにした後は、胸が痛むような質問が続く。今まで目を背けてきたマイナスの感情にあえて着目することで、「嫌い」の対極にある「好き」が見えてくるからだ。【自分の性格の嫌なところ】【両親など、育ててくれた人の嫌なところ】【今までの人生においてつらかった経験】……。それらの質問を乗り越えると後半は、【過去最も輝いていた時期】【尊敬する人】【制限が何もないとしたら何をやりたいか】など、理想の自分を構築するため具体的な質問に変わる。そして最後に「私は、○○な男(女)です」という一文を作ることができれば、「自分ダイヤモンド」の完成だ。
20の質問は、トコトン過去の自分と向き合って初めて答えが導き出されるものばかり。なかなか骨の折れる作業だが、一つずつに一生懸命取り組むことで着実に「ありのままの自分」が見えてくる。本書には「自分ダイヤモンド」を見つけた人たちの事例も掲載されているが、彼らのBEFOREとAFTERの目覚ましい変化には誰もが驚かされるだろう。
あなたはどんな人ですか。明日から、人生をどんな風に歩んでいきたいですか。これらの問いに、今はうまく答えられなくても大丈夫。本書の中に、きっとその答えがあるはずだ。
文=佐藤結衣