「他人と競争する」から集中できない!人間関係も人生も劇的に変える「集中の鉄則」とは?
公開日:2016/12/6
仕事・学習・会合…、気合いを入れて臨んでいるはずなのになぜかうまくいかない。そんな「集中力」が足りない人にはぜひこれを実行してほしい。「自分は集中力を発揮して何を成し遂げたいのか?」と自問することを。
期限までに仕事を終わらせる、試験に合格する、一人でも多くと知り合いになっておく。このように“目の前”のタスクを挙げた人は、残念ながら集中力は磨けなさそうだ。
今、目の前のタスクは、将来のどこにつながっているのか。それが見えなければ集中力は発揮できない。考えてもみてほしい。勉強に身が入らない小学生はたいていこう考えているはずだ。「なんのために勉強するの?」と。
自分のライフワークはこれだ! っとすぐ言える人は少ないだろう。だが安心してほしい。人生の軸足が定まらない人に「今すぐやる力」をつけるための手助けをしてくれるのは、数多くのビジネスマンと対話を重ねてきた作家の千田琢哉氏だ。あなたがイマイチパフォーマンスに欠けると思うなら、千田氏の「集中力」メソッドを試してみるのもいいだろう。この度発表した著書、『集中力を磨くと、人生に何が起こるのか? (「成功する人」が持っている目標実現のスキル52)』(学研プラス)には、あなたの潜在力を引き延ばす方法が書かれている。
他人に目を向けるのではなく自分へ向けろ
千田氏は人が集中できない主な理由は、「他人と競争する」ことだと説く。
他人に勝とうとどれだけ競争しても、結局No.1になれない人のほうが多いから、敗北者として人生を終えなければならない
勝てないなら競争をやめてしまおう。その雑念が集中力を妨げているのだという。
だがそれに対して、「自分」と競争相手にするのなら、どんなに競争してもストレスが溜まらず、落ち着いて集中できるという。
周囲のしょぼい他人と競争することから卒業して
昨日までの自分と競争するのだ。
同期より早く出世したいとか、人に評価される一流の学校に入りたいとか、そんな他人の目を気にすることをまず手放すこと。そして、自分の勝ちパターンを見直す。
自分がもっともパフォーマンスを発揮するのはどんなときか? 時間帯・場所・服装・睡眠時間・食事…。自分のコンディションは他人には分からない。自分が良い状態のことを思い出してみよう。
好きなパターンに置き換えてみる
しかし、自分が調子良かったことを、イマイチ思い出せない、という人もいるかもしれない。ではこの質問ではどうだろう? 「あっという間に時間が過ぎ去った」と感じるのは何をしているときか?
子どもの頃に虫取りをしているとき、あるいは小物づくりに集中しているとき、ゲームをしているときかもしれない。なんでもいい、大好きなことをしているときだ。その感覚をやるべきことにも置き換えよう。目の前の仕事を自分の好きなことに置き換えることで集中力は格段にアップするという。
ある有名な理系出身の経営者の例が紹介されている。その人物は原子力工学で博士号を取得したにも関わらず、経営コンサルティング会社に就職したという。
経営の「ケ」の時も知らなかった。
そこで「置き換え」を実行したのだ。
これまで自分が専門としてきた原子力工学の発想を
「儲かることは、中性子が臨界以上になっていて核分裂が持続することと同じ」
というように、そのまま経営用語に置き換えて考えていった。
その結果、驚くほどの集中力で経営用語を一気に習得し、瞬く間に世界屈指の経営コンサルタントの地位を築いたという。
あなたの今の状態は、RPGに例えるとヒットポイントを増やすために雑魚キャラを数多くなぎ倒しているときかもしれない。また商談に臨むとは、ボスキャラの弱点を突くことかもしれない。
人付き合いにも「集中力」は必要
本書ではこのよう集中力を高めるテクニックがいくつも紹介されている。そのなかでもぜひ頭に入れておいてほしいのが、第4章「『人間関係』の集中力を磨く。」である。考えて見れば、集中力が必要なのは、何も自分一人のときだけではない。人づきあいにも集中力が必要だ。
千田氏は次のようなアドバイスを送る。
「一応、挨拶だけでも…」と思う程度なら、会わなくていい。
退屈になってきたら、「眠いから帰る」と言えるのが親友。
仲間外れにされたら「今いるグループから卒業しなさい」の合図。
仕事でもプライベートでも人間関係に余計な労力を割いてないだろうか。しかし、すべての人にいい顔をできるわけではない。1日は24時間と限りある。だったら人付き合いにも集中力を発揮すべきだ。
他にも、「恋愛」「勉強」「未来」と今までにない「集中力」の出し方を紹介している。他にはない「集中」のあり方に触れると、あなたの生き方すらも変えるかもしれない。なぜなら千田氏は、自身の集中力を磨く理由をこう語る。
奇跡的に授かったこの命を、
燃やし尽くしたいのだ。
小さな「集中」テクニックを積み重ねるうちに、あなたも一点集中するライフワークに出会えるかもしれない。
文=武藤徉子