「さか上がりができない」「つめが切れない」小学生が急増中!できる子にするために親ができることは?

出産・子育て

公開日:2016/12/12

 今どきの小学生で、小学校3年生までに逆上がりができる子は約3割。その他にも「できている?」あんなこと、こんなこと…。主婦の友社は幼稚園年長、小学1、2、3年生のお子さんを持つお母さんに向けて、衣食住や運動、健康など生活上のことについて、子どもができているかどうか、アンケート調査した。本記事ではその結果から、親ができることについて考えてみたい。

Q お子さんは「できていますか?」アンケート結果

・ さか上がり 31%
・ なわとび(前1回跳び)88%
・ 補助輪なし自転車に乗る 68%
・ 正しい箸の持ち方 73%
・ ちょうちょ結び 43%
・ ふろしき包み 29%
・ ぞうきん絞り 73%
・ つめ切り 32%
・ 生卵を割る 68%
・ 包丁で野菜を切る 65%
・ ご飯を炊く 19%
・ 一人で近所のスーパーまでおつかい 28%

全国の主婦の友社読者ネットアンケートクラブ会員へのメール調査。
回答数73人。子どもの男女比/男の子36人、女の子37人


 さか上がりに関しては、大人になってもなお「できなかった辛さ」のマイナスイメージを持つ人が多く、運動嫌いな子を増やしてしまうということを理由として、最近では授業で必修にしない学校も増えているようだ。そのためか、できる率は低い。なわとび(88%)は、「幼稚園や保育園で教わって、できるようになった」という回答が目立った。その他、正しい箸の持ち方(73%)、ぞうきん絞り(73%)など、高い数値を示したものはいずれも「幼稚園や保育園で指導していただいた」というコメントが多かった。

「つめ切り」「ふろしき包み」は家庭で教えないとできない

「できている」割合が低かった「つめ切り」(32%)、「ふろしき包み」(29%)については、幼稚園や保育園で教わったというコメントは少なかった。つまり、親が家で教えないと、できるようにならないということだ。

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 また、「できる」が31%にとどまった前述の「さか上がり」については、別な項目として質問した「親が、子どもにできてほしいものは?」という問いで、58%と高い数値を示しているのも印象的。暗くなるまで練習した子ども時代の経験を、自分の子どもにも味わい、乗り越えてほしいという思いがあるのか。同じく「できてほしい」こととしての「補助輪なしの自転車に乗る」(48%)を上回る値となっている。


Q これからの教育、力を入れたいことは?

・自分で考えたり、創り出せる力を伸ばす 64%
・「生きる力」を伸ばすための、家事や社会について知る経験 64%
・人とのコミュニケーションが円滑にできる子にする 43%
・国際的な感覚を身につけさせることや英語教育 30%
・学校のテストや入試で高得点をとれるための学習 21%
・理系脳を育てるための学習やプログラミングなど 11%

アンケート方法/「そう思う」ことに5段階評価で★をつけてもらう。%表示は最高の★5つをつけた人の割合

親の願いは「自分で考え」「生きる力がある」子ども

「ペーパーテストでよい点をとる子どもを育てたいわけではない」そういった親の思いがはっきりと出た結果となった。最近注目されている「理系教育」も、対象が低学年のためか、まだそれほど高い関心事というほどではなさそうだ。上記の6つの項目以外のコメント自由記入欄には「好きなことを見つけてほしい」「できないことに諦めずに取り組んでほしい」「人の気持ちがわかる子になってほしい」などの記述が目立った。そこにも、人とつながる社会の中で、しっかりと自分の意思を持って生き抜いてほしいというイメージが浮かぶ。

「生きる力をつける」ために挑戦したいことが1日ひとつ学べる本

 これから先は、日本も世界もどうなっていくのか分からない時代。子どもには何としても「生きる力をつけてほしい」。しかし、何からどうやって教えようか。そんな時に役立つ本が『できるよ!せいかつ366』(総監修:お茶の水女子大学教授・子ども園園長 宮里暁美/発行:主婦の友社)だ。つめの切り方も、さか上がりのコツも写真つきでわかりやすく解説している。ちなみに、つめ切りのポイントは、「つめが柔らかくなっているお風呂あがりに切ること」と「切りすぎない」こと。「白いところが線のように残るくらいがちょうどいい」。さか上がりは、「足のけり」で勢いをつけることが成功の秘訣。(本書より)



 小学校低学年くらいまでに、身につけてほしいことが366日分、「くらし」「食べ物」「行事」「遊び」「ことば」など14ジャンルにわたって網羅されている。12月16日は年賀状の書き方、12月25日はサンタクロースの秘密について、12月30日はぞうきん絞り、といった感じに、日付けに合わせて学んでいきたいことが紹介されている。子どもがひとりでも楽しく読めるように、写真やイラストをふんだんに使ったページ構成。小学校3年生までに習う漢字を基準に使用しており、すべての漢字にふりがながふってある。また、巻末の「できたよ!シール」をカレンダーページに貼ることで、子どもが達成感を味わう工夫がされている。

 クリスマスやお正月の贈り物に、特に、来年入園&入学&お受験を控えたお子さんにおすすめ。おうちでできることが増えていけば、それが自信につながり、園や学校での「せいかつ」もますます楽しみになることだろう。