忘年会シーズン到来! お酒の席で先輩や上司の気分を高める言葉とは?
公開日:2016/12/15
忘年会シーズンがやってきた。夜な夜なはしゃぐ人たちの姿もよく見かけるようになったが、ビジネスパーソンにとっては、先輩や上司に気を使ったり、取引先の顔色をうかがったりと、緊張したまま楽しめないという人たちもいるんじゃないだろうか。
しかし、お酒は時にビジネスの“カンフル剤”になりうる。そんなことを教えてくれる一冊が『飲めば飲むほど業績が上がる「飲み会」仕事術』(藍原節文/商業界)である。
脱サラして起業したという著者は、当初、会社がつぶれるのではないかという不安に苛まれる日々を過ごしたこともあった。そんな中で救われたのが、お酒の席。飲み会を通して「たくさんの人たちとの人脈を作り、自分の考え方、動き方、接し方を模索する中で、多くの支援者に囲まれて成功する術」を学んだという。
そもそも何故、お酒がビジネスと結びつくのか。シラフの席で資料を片手に商品やサービス、あるいは自分のアピールをするのもよいが、いちばん大切なのは「人としてつながること」だと主張する著者は、お酒の場には多くの“ビジネスチャンス”が転がっていると話す。
飲み過ぎて印象を悪くするのはご法度であるが、お酒のメリットは何といっても、自分も相手も気持ちが高ぶるということ。ほどほどで控えれば、話が盛り上がる環境を作り出すことができるだけではなく、相手との意気投合を図れるチャンスにもなりうる。
それに、多人数での宴会の場合には、さりげない気配りで評価を上げることも可能。それこそ幹事を務めれば、自分自身の調整する能力を鍛えることにも繋がるし、いわゆる“できるヤツ”アピールにもうってつけである。
ただ、場の“盛り上がり”がやけに気になってしまうのが、お酒の席での困りごとでもある。時折、会話が途絶えがちになり、ふと我に返る瞬間もあるが、そんな時に役立つ言葉を著者は提示する。
例えば、ビジネスの基本は相手の要望を探ること。とりわけお酒の席というのは、自分と相手の会話が重要となるのだが、話をもっと掘り下げたい時に使えるのが「そうですよね」「確かに」「知らなかったです」の3つの言葉だ。
先の2つ「そうですよね」「確かに」は、瞬間的に相手へ関心を寄せているアピールにも繋がるし、相手から次の言葉を引き出すのにも役立つ。また、もう一つの「知らなかったです」は、相手に「しょうがない。もっと教えてやるか」という気持ちにさせるもの。自分の弱みをあえてさらけ出すことで、相手の気分もきっと高まるはずである。
お酒の席はとりわけ、様々な不文律というか、守るべき“暗黙のルール”に支配されることも多々ある。また、自分一人で行きつけの店へ通うならまだしも、ビジネス上の飲み会では目上の方々に気を配るべき部分も多い。
特に、若手のビジネスマンにとっては不安もたくさんつきまとうものだが、そんな時、本書はきっと自分の頼りになるはずだ。
文=カネコシュウヘイ