堀江貴文が語る、「マンガ」の魅力。マンガは人生を面白くする最高のツールだ!
更新日:2017/1/31
「ホリエモン」の愛称で知られる、堀江貴文さん。その波乱万丈な生き様と歯に衣着せぬ物言いは、常に話題を集めている。しかし、堀江さんが「大のマンガ好き」であることを知っている人は少ないのではないだろうか? 堀江さんのマンガ好きは相当なもので、2014年にはマンガ書評サイト「マンガHONZ」を主宰し、共同主宰者である佐渡島庸平さんとサイトを盛り立てている。
このたび、そんな堀江さんの新刊が12月31日(土)に発売された(電子版も同日配信)。それが『面白い生き方をしたかったので仕方なくマンガを1000冊読んで考えた→そしたら人生観変わった』(KADOKAWA)である。
本書のプロローグとして、堀江さんは次の言葉を残している。
今、「想像的知識」の時代が到来している。私の造語だが、言いかえると、今はまだ存在していない想像上の知識が次々に仕事を生み出し、未来をつくってゆく時代だということだ。
マンガ作家の想像によって生み出された知識が、現実で多くの人に受け入れられ、感動を呼び、未来をつくる知識になる。これは大きな驚きであるのと同時に、これからの知識のあり方、身につけ方をも示している気がしてならない。
マンガに描かれていることは、ただの想像、夢物語だ。そう決めつけ、マンガを読まない人も多いだろう。しかし、堀江さんの言葉を借りれば、“今はマンガの中の遊びでも、その中のいくつかは未来の仕事になり、ビジネスチャンスになる”のだ。そして、それはもちろん、マンガを読むことでしか得られないのである。
では、実際に堀江さんがどんなマンガを読んできたのか。『グラゼニ』『宇宙兄弟』『重版出来!』『闇金ウシジマくん』『美味しんぼ』『東京タラレバ娘』『アゲイン!!』『先生の白い嘘』……。これはごくほんの一部だが、本書で堀江さんが取り上げている作品は、実に多種多様。それらを読んで得た知識やアイデア、衝撃などが細かに綴られており、そしてそれが堀江さんの人生ともリンクしているため、いかにマンガが有益なものなのかがわかるだろう。また、驚くべきは、その鋭い観察眼とも言うべき読解力だ。ひとつの作品から吸い上げる情報量の多さには、思わず舌を巻く。よく「マンガなんてただの娯楽だ」と言われるが、それはそういう読み方しかしていないだけ。視点を変えてみれば、マンガから得られるものは豊富にある。それは堀江さんの人生を振り返ってみれば明らかだろう。
また、巻末には堀江さんと前述の佐渡島さんによるクロストークも収録されている。この佐渡島さんは、何を隠そう『宇宙兄弟』の編集者だ。この2人のマンガトークも読み応えたっぷり。マンガを取り巻く「今」、そして「未来」について語り合っているので、マンガ好きはもちろん、ビジネスマンにとっても必読である。
マンガによって、人生はこんなにも豊かになる。それを体現した堀江さんの新刊。本書を読んで、一人でも多くの人がマンガの素晴らしさに気づいてくれることを願ってやまない。
文=五十嵐 大