「地元の人しか知らないB級グルメ」「開拓した隠れた名店」 全国の地域ごはん事情を紹介した“うまいもの日記”
公開日:2017/1/17
月刊誌『建築ジャーナル』に掲載された人気コラムを加筆し、まとめた『地域ごはん日記』が2017年1月23日(月)に発売される。
同書は、北海道から沖縄、さらには香港、アメリカまで世界にかけて、コミュニティデザインを伝導しながら地域の美味しいごはんをいただく日々を綴った、著者・山崎亮の“うまいもの日記”だ。地元の人しか知らないB級グルメから、勘を頼りに開拓した隠れた名店など、全国津々浦々の地域ごはん事情が綴られている。
地元のおばちゃんたちが仕切るラーメン屋に、コミュニティデザインの神髄が垣間見えたり、ステーキにつられて大学の新学部の学科長を引き受けたり…。美味しい地域ごはんを楽しみながら、コミュニティデザインについての理解も深められる1冊だ。
東北芸術工科大学の副学長は大阪の事務所まで来てくれた。聞けば、大学にコミュニティデザイン学科をつくってほしいという。しかし突然の話である。ほかの地域でのコミュニティデザインの実務もある。大阪で会社を経営しなければならないし、京都の大学でも教えている。それらをどう調整すればいいのか。副学長は「山形に来たら、またあのロースステーキを食べましょうね」と言ってにやりと笑った。そう、ロースステーキを食べたときと同じ表情で。思わず私は「はい、やります」と答えていた。本文より
山崎亮(やまざき・りょう)
studio-L代表。東北芸術工科大学教授(コミュニティデザイン学科学科長)。慶応義塾大学特別招聘教授。1973年愛知県生まれ。大阪府立大学大学院および東京大学大学院修了。博士(工学)。建築・ランドスケープ設計事務所を経て、2005年にstudio-Lを設立。地域の課題を地域に住む人たちが解決するためのコミュニティデザイン携わる。まちづくりのワークショプ、住民参加型の総合計画づくり、市民参加形のパークマネジメントなどに関するプロジェクトが多い。主な著書に『コミュニティデザイン』、『コミュニティデザインの源』、『縮充する日本』など。
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