ダイエット、禁煙、勉強…いつも三日坊主のワケは矛盾だらけの脳にあり! それでも「やり抜く」5つのステップとは?

生活

公開日:2017/1/23


『やり抜く技術 簡単に誰でもできる!』(伊東泰司/明日香出版社)

 「よし! 今年こそはダイエットをしよう!」「営業成績を上げるぞ!」「何か新しいことにチャレンジしたい!」1月は自分との 「誓い」をたてる人も多いだろう。毎年自分に誓うけれど、結局やらなかったり、やり始めても三日坊主だったりしていないだろうか。「今年も目標達成できたぞー!」と胸をはって言えた年がどれだけあるだろうか。

【やり抜く】ことは、簡単ではない。当たり前に続けることがどれだけ大変か。大変だけれど、やっぱり新しいことにもチャレンジしていきたいと思っている方に、『やり抜く技術 簡単に誰でもできる!』(伊東泰司/明日香出版社)は一歩を踏み出す勇気と知恵をくれる。

 『そもそも人は矛盾に満ちています。仲間と楽しく過ごしたいと思えば、ひとりでいたいと感じる。この人がよい(好き)と感じても、イヤだ(嫌い)とも感じる。そして、「今度こそはこれをやり抜くぞ!」と力めば力むだけ、「面倒くさいなあ」と脱力もしていく。このように、人間は、最も取り扱い注意な生き物なのです』と著者の伊東泰司氏。

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 この矛盾だらけの困った人間をどうコントロールすればいいのだろう。その答えを本書では、人間の脳の構造の解説と共に、わかりやすく説明してくれている。

本書では、

Chapter1 脳をダマす「やり抜く力」とは?
Chapter2 イメージ力をあげるトリセツ
Chapter3 行動力を上げるトリセツ
Chapter4 目標達成しやすい体質を作るトリセツ
Chapter5 モチベーションを上げるトリセツ

と、5段階に分けて、【やり抜く】方法を教えてくれている。

 

 チャレンジは脳を若返らせてくれ、脳は新しい物事を好む。しかし、すでに慣れている物事にしがみつくという矛盾した習性も持っているようだ。脳の矛盾した習性をうまく取り扱うには、どうしたらよいのだろう。

 そもそも脳は連続的な刺激がないとすぐに飽きてしまうものと伊東氏は言う。何かを達成しようと始めても、その行動に刺激がないと、行動をストップさせようとする。単調な行動は脳にとってハードルが高いので、常にアレンジを加えて行動をしないといけない。

 脳を飽きさせないようにするには、まず「明確なビジョンを持って始めること」。明確なビジョンをイメージするには本書の「問題解決のための5ステップ」をぜひ参考にしてほしい。

 次に、「ご褒美制度の導入」。これはやりきった最後にではなく、小刻みに。ダイエット中なら1週間の最後に、ハーゲンダッツを食べてもよい! と決める。1週間よくできました! と自分を褒めてあげれば、モチベーションもあがり、次のご褒美のために続けようと思える。

 最後に、「頑張ることをやめる」。明確なビジョンがあれば、自然と頑張れるが、単に頑張ろうとすると、今やっている行動にだけ意識が向き、疲れてしまう。やる気が出ない日は、やれることだけやればよい。まったく実行しないと、脳はできなかったとマイナス思考になってしまう。毎日1時間していたジョギングを10分にするなど、ハードルを下げてでも続けることが大事なのだ。

 何も準備するものはない、ただ自分の脳の仕組みを理解し、コントロールさえできれば、自然となりたい自分に近づく。新しい目標をたてやすいこの時期に、本書で新しい自分を目指してほしい。

文=大石百合奈