「#かいけつゾロリの思い出」でTwitterが大盛り上がり! 小学生に一番読まれている児童書『かいけつゾロリ』シリーズ30周年!
更新日:2017/11/12
子どもたちから絶大な人気を誇る児童書『かいけつゾロリ』シリーズ(ポプラ社刊)が2017年で30周年を迎えた。特設サイトの公開や本を買うともらえる応募者全員サービスなどが展開され、SNSでは「もう30年にもなるの? ゾロリの人気凄すぎる!」「子どもの頃読んでた本がまだ続いてるって感動」と興奮の声が続出中だ。
原ゆたかによる作品『かいけつゾロリ』は、キツネのゾロリと、ふたごのイノシシ、イシシ・ノシシが繰り広げる冒険物語。いつも悪いことをたくらみ、いたずらを仕掛けては失敗を繰り返す。どんなことがあってもくじけず、いつも前向きなゾロリの活躍が描かれている。
同作に登場する魅力的なキャラクターたちは子どもの心を掴んで離さない。いたずらの王者を目指すかいけつゾロリ、ゾロリを尊敬するイシシ・ノシシの他にも、こわがられなくなったようかいの生徒たちの自信を取り戻すために、時々ゾロリに相談しに来るようかい学校の先生、悪知恵を使って大儲けすることを企んでいるブルル食品の社長のブルルと社員のコブルなど、個性的なキャラクターがたくさん登場する。
そんなかいけつゾロリが初めて世に出たのは、実は別の児童書の悪役としてだった。1984年に発売された『へんし~ん ほうれんそうマン』(みづしま志穂:作、原ゆたか:絵)に登場。悪だくみをしていたゾロリを、同作の主人公ぶたのポイポイがほうれんそうマンに変身して迎え撃つという内容だった。そしてその3年後、悪役だったゾロリを主人公にした『かいけつゾロリのドラゴンたいじ』(原ゆたか:作絵)が発売され、その後長きにわたって支持される『かいけつゾロリ』シリーズが幕を開けたのだ。
同作では、山賊に襲われていたおでん屋さんのところにゾロリが登場。「よかった。せいぎのみかただ」と喜んでいるおでん屋さんを、いたずらが大好きなゾロリがのっとってしまうという衝撃的な内容が描かれ好評を博した。その後、第2巻『かいけつゾロリのきょうふのやかた』でたくさんのようかいが登場したり、第6巻『かいけつゾロリのチョコレートじょう』にはブルルとコブルが登場し、“絶対に当たりの出ないブルルチョコ”を考案したりと様々なドラマが生まれることに。
さらに1993年発売の『かいけつゾロリのきょうふのサッカー』には、作中でページの隅に作者の原ゆたかが登場。その後も時々現れ、ゾロリたちの活躍を見守るようになる。さらに同年には初の短編アニメ映画「かいけつゾロリ」が上映され、ますます“ゾロリファン”を増やしていった。
そして、テレビアニメ化や漫画化などによって国民に愛されるまでの作品となった『かいけつゾロリ』が30周年を迎えたところで、出版社のポプラ社はゾロリにまつわる思い出をTwitterで募集。「#かいけつゾロリ30th」「#かいけつゾロリの思い出」といったハッシュタグでファンが続々と投稿しているのだが、見られるのは熱いコメントばかり。
「学校の図書カードをゾロリで埋め尽くしたなぁ…むっちゃ懐かしい!」「アニメは毎回見てたけど、朝だったから寝過ごした時はそりゃもう泣きました」「ほうれんそうマンのときからゾロリファンという筋金入りだよ!」「おやじギャグが好きで真似してたら親に怒られた… いい思い出」と、人それぞれにゾロリにまつわるドラマチックな思い出がある様子。中には「女の子に優しくてへこたれないゾロリが素敵で、子供ながらにゾロリにドキドキしてた(笑)」「初恋マジでゾロリだった」といったツイートもあり、ゾロリが女の子の心を盗んでしまったこともうかがえる。
30周年の特設サイトもオープンしているのだが、『かいけつゾロリ』の30年のあゆみが見られるページやグッズの紹介の他、作者・原のメッセージ動画も公開されている。そこで原は「小学校の時に自分が楽しかったことを今の子供にどう伝えようかと思って書いてきた」という創作の原点や、「昔読んだファンが大人になってお父さんお母さんになって自分の子供を連れてやってきてくれます」と、長きにわたるシリーズならではのエピソードなども語っている。さらに、新たに映画が制作されることや展覧会が開催されることも明らかになり、子どもの頃「かいけつゾロリ」を読んでいた卒業生のための様々な企画も準備中だという。
30周年フェアとして「読んだら、もらえる! 応募者全員サービス!」も開催されており、対象本についている応募券を集めるとオリジナルグッズが貰える。応募券の枚数によってグッズが違い、中にはショルダーバッグやタオルパーカー、サイン入り複製原画といったレアグッズも。ファンとしては見逃せない内容だ。
映画の公開や展覧会の開催、店頭でも30周年フェアで盛り上がりを見せる『かいけつゾロリ』の30周年。「30年もつづくってすごいっ」「みんなハマるなら今のタイミングだ!」「ずっと書き続けてほしい~」と往年のファンはゾロリ熱を再燃させている様子。今年は60巻ある『かいけつゾロリ』を読み返し、ゾロリにワクワクさせてくれたあの頃の気持ちを思い出してみてはいかが?
⇒「かいけつゾロリ」30周年特設サイト