死ぬまでに一度は訪れてみたい憧れの島! タスマニアを“感じる”旅行記『地球のことはよく知らない』

暮らし

公開日:2017/2/15


『地球のことはよく知らない Chapter1 タスマニア2013編』(幻冬舎メディアコンサルティング)

 日本の真南に位置する国・オーストラリアといえば、豊かな緑とコアラやカンガルー、南十字星など、大自然に恵まれているイメージがありますよね。そのオーストラリアに6つある州のなかでも「世界で最も空気や水が美しい島」という異名を持つのがタスマニア州です。一生に一度は訪れてみたい憧れの島の一つにあげる人も多いのではないでしょうか?

 昨年発売された『地球のことはよく知らない Chapter1 タスマニア2013編』(幻冬舎メディアコンサルティング)は、タスマニアの魅力を写真と詩で楽しむことができる旅行記。著者の琴鳥はやね氏は、2013〜2014年の2年間をかけて、北米やパプアニューギニア、イランなど世界各地を巡り、写真による記録と詩で旅を綴ってたそうです。そんな著者が、旅人としての第一歩で踏みしめた地こそが、タスマニアだったのです。

 冒頭のページに広がるのは圧巻の星空。街灯が少ないタスマニアでは、南十字星をはじめ無数の星が輝く天の川を臨むことができるとか。さすがの吟遊詩人も、言葉を失うほどの星空だったに違いありません。

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 タスマニアの夜空に心奪われたのち、琴鳥氏は雄大な滝を前に次のように語っています。

「一説に…… タスマニアは“地球上で 最も清浄な地”__であるという……
確かに…… 小川の水は 全て汲んで飲めるし…… 時に現れる 緑陰や大滝は しばしの憩いを 与えてくれる」

 なんと、タスマニアの澄んだ水はそのまま飲むことができるそうです。緑豊かな夏には、木陰で休憩して小川の水を飲む……。かつて、人間はみなそうしていたのかも、なんて太古の昔に想いを馳せたくなる1枚です。

 そして、タスマニアを代表する世界遺産・クレイドルマウンテンの雄々しい姿をはじめ、黒い悪魔の異名を持つ肉食有袋類・タスマニアデビルとの出会いなど、著者とともに読者も“タスマニア”を満喫することができます。

タスマニアデビルとの出会い

「憧れのタスマニアデビル…… 肉食動物なのに…… なんか可愛い(笑)」

クレイドルマウンテン

 旅の先で出会った山々や動物、広い海……すべてのものを肌で感じた現代の吟遊詩人・琴鳥はやね氏。タイトルにもある通り“地球のことはよく知らない”ほうが本当の意味で旅を楽しめるという、新たな価値観が生まれる一冊になっています。

文=谷口京子(清談社)

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