もう「いい人」にならなくていい! デキる男の超切り返し術
公開日:2017/3/7
「嫌な人に言い返せない」
「自分は悪くないのに悪いような気がして謝ってしまう」
「自分はつくづくお人よしだなと思う」
心当たりがありませんか?いつも我慢を重ね、揉めないように日々心を殺していませんか?ここで大切なことが1つあります。それは、イヤな相手に愛想笑顔を振りまくことも、ムカつく友達の集まりに顔を出してしまうことも、すべてあなた自らの決断であるということです。イヤな相手の言動にビシっと切り返し、相手の態度を改めさせることも、嫌な相手を無視することもやろうと思えばできるはず。それをやらないのもあなた自身ということです。今回の連載では、もう「いい人」にならなくていい!デキる男の超切り返し術についてご紹介します。男にはリスクを承知で「言い返さなければいけない瞬間」があります。自己責任で、そしてリスクを承知でご活用いただけたら幸いです。
■言ったことを忘れてキレる上司にはこう切り返す!
上司「あれ? 〇〇をやってくれって言わなかったっけ?」
あなた「部長がおっしゃった通り準備してきましたが」
上司「いや、今、俺が言った方向でやって!」
あなた「……(言われたとおりにやったのに…)」
忘却の激しい上司に振り回され限界を感じたら、次の対応フレーズで応戦しましょう。
「今回はやります。でも途中で部長の指示が変わるの、これで〇回目なんですよ(笑)」
下腹に力を入れ、息を吸い込み声を張り気味にして、声を前に押し出すようにしましょう。逆ギレされることを恐れていてはいけません。ぶつかっていい時と悪いときがあるとすれば、ここは「ぶつかっていい時」「ぶつかるべき時」です。このフレーズを言うときに大事な点は、少し笑顔で困った様子で言うことです。上司はまるで相談事を持ちかけられたような気分になります。さらには「指示内容を文書化してメールで送りますね!これを見れば行き違いはおきませんね。」これをすることで〝指示の内容〟が証拠として残ります。互いに言った、言わないの状態になりにくくなりますね。少し手間ですが、コミュニケーションが明確になります。
■何度言っても同じ失敗をする後輩にはこう切り返す!
失敗を繰り返す後輩にキツく言ってもダメ。優しく言っても結果的に聞き流しているだけ。モチベーションアップを狙っても改善の余地なし。その場合はこのように働きかけてみましょう。
「よし!マニュアルをつくるから、一緒に勉強しよう!」
同じミスを何度も繰り返す部下には、感情的になって叱っても効果はありません。あなたは疲弊し、叱られた部下も萎縮してしまいます。そのうえ運が悪ければパワハラ疑惑まで掛けられかねません。ここは多くを語らずにビシっと一言。時間と労力をかけてまで後ろ向きな時間を過ごす必要はありません。「よし!マニュアルをつくるから、一緒に勉強しよう!」で一発解決です。マニュアルは作成して渡すだけでは効果がありません。チェックリスト化して毎日、業務遂行後に提出させるなどを抜かりなく!このように「見守る」ことをやめたとたん、マニュアルは書類の下に埋もれてしまいます。
■無責任で誠意がない仕事を平気でする業者にはこう切り返す!
仕事を依頼した業者が無責任な態度を取ってくるときがあります。
あなた「一昨日納期だった例の依頼案件ですが……」
相手「あ〜、ちょっと今、立て込んでまして……。まだしばらくかかりますね」
あなた「できれば、明日ぐらいに納品してもらえないですか?」
相手「いきなり言われても無理ですよ。ちょっと現状では難しいですね」
あなた「え?」
相手「こちらも別件が入っていて、カツカツなんですよねぇ」
都合が悪くなった途端に開き直り、こちらが「じゃあいいですよ!」と怒ってしまう方向に仕向けるのも、この手のやり取りにはよくあるパターンです。
「きちんと納品していただかないと、当方も〝損害〟が出ますから〝はい、そうですか〟というわけにはいかないんです。お互いに面倒なことになるのは避けたいですから。明日までに納品していただける方法を一緒に考えましょう」
まずはこのフレーズで歩み寄ります。「一緒に解決する」のです。次に、「同業者さんに協力を要請するなどしてどうにか進められませんかね?」と打診します。文句を言ってスッキリするだけでは問題の解決にはなりません。とにかく仕事を少しでも早くやってもらう方向に導かないとならないからです。したがって「一緒に解決をする」というスタンスで会話を進めるのがポイントです。実害がどれだけ出るのかをきちんと伝え、強く詰め寄りながらも、仕事が遂行されるための打開策を一緒に練りましょう。
■驚くほど横柄な態度の仕事の依頼先にはこう切り返す!
「で、やるの? やらないの? こっちも仕事なもんでね!」
こちらがクライアントであるにも関わらず、相手がこのようなあまりに無礼な口調で対応してくることがあります。もしこれが業務を外注するパートナー企業や技術者だったら? ここはしっかりと言う必要があります。
なぜならば、言わなければ、あなたは単なる〝言いなりの発注元〟で終わってしまうからです。なぜ、それがいけないか?それは望んだ仕事を相手がきちんと実行してくれない可能性があるからです。あくまでこの場合は、相手の技術や、力を借りながらも、あなたが仕事をコントロールすべきです。
「あの、仕事のやり取りをしているときは、一応、常識的な言葉遣いでお願いできませんか?」
このフレーズを使う場合、大切な点がひとつあります。それは〝歯切れよく、すがすがしく、一緒にスポーツをしているような物腰〟で相手に言うことです。迷いながら暗い物腰で、さらにはモゴモゴした口調で伝えてしまうと、悪意のある言葉として伝わってしまいかねません。こうなると相手も「この人は単に俺のことを悪く思っているだけなんだろうな」と勘違いしてしまいます。ここは歯切れよく、明るい声でスポーティに言い切ってください。
■「だから結婚できないのよ」と言いたい放題の女友達にはこう切り返す!
「もう、ちゃんとしなさいよ〜。だからいつまでたっても結婚できないのよ〜」
言っている本人にしてみれば、その場のノリでさほど悪気があるわけではないとしても、気にしているこちらの胸には、その心ない言葉がグサグサと突き刺さります。このようなときはこんなフレーズで対応してみましょう。
「そんな君も、まったく俺と同じ部類だよ(笑)。お互いに頑張ろうな~~」
まず、相手も未婚の場合は右のようなセリフがおススメです。傷ついていることにすら気付かない、人の心などまったく読めないのがこのタイプなのですから、臆することなく、容赦なく突っ込み返してOK!
さて、ここでもし相手が既婚者だったとしたら?そのときは、こんなフレーズでやり返してみましょう。
「おまえのような女でも結婚できるのはまさに大自然の神秘だ!(笑)」
しっかりと「君みたいなガサツな女性でも」と相手の性格を断定して言い切ります。
「ひどいことを言うのね!」などとキレた場合は、「君と同じレベルのことを言っただけさ。あまり気にするなよ!」と笑顔で肩をポンと叩いてあげましょう。
■酒の席で人の夢をバカにする相手にはこう切り返す!
他の人の夢を酒の席でバカにする人がいます。
「夢なんか見たって仕方ないよ。失敗するのは目に見えているんだから」
もちろんそういう相手とは次回は一緒に飲まないのが一番の得策。しかしそうはいっても仲間外れにするわけにもいかない場合もあります。そんなときは、次のフレーズで上手に対応しましょう。
「酒を飲んでいるのに、夢のひとつも語れないの? つまんないねえ〜」
酒を飲みながらバカな夢も語れない、そして膨らませることもできない、その〝つまらなさ〟に対し、逆にダメ出しをしてしまうのです。ここでは、理屈や理論ではなく、とにかく「お前はつまらない!」という気持ちでズバリと返すのがポイント。心配はいりません。頭ごなしに否定する相手には、頭ごなしに返してしまうのが一番なのです。ケンカになったっていいでしょう。あなたの「強い意思」が伝わることが第一優先です。「叶う夢だってたくさんある! 失敗したってロマンがあるじゃない!」。それでも食い下がったら、「お前みたいなのばかりだったら、世の中発展しないし、とってもつまらなくなる(笑)」。「ロマンがないね~」次回の宴までにしっかり上記のセリフを習得して、ビシッと切り返しましょう。
■周囲から嫌われているようなコメントを言ってくる相手にはこう切り返す!
「○○(あなたの名前)って、結構嫌われているよ……」
「えっ……!?」
こういった子どもじみた相手の言動には、実はいくつかのパターンがあるものです。1つ目は、相手に意地悪をしようとして、つまり相手を困らせようという場合。単に言われた相手の反応を面白がっているだけのパターンです。ですので、わざとつくり話を言っていることすらあり得ます。2つ目は、あなたが嫌われている状態を何とか改善しようとして、味方として親身になって言ってくれている場合。3つ目は、あなたの暴走を止めるために言ってくれているパターン。「そんなこと言ったりやったりしてると嫌われるよ。やめなよ」という意味を含む場合です。これらいずれのパターンであっても重要なのは、言ってくる相手が善意で言ってくれているのか、もしくは単なる悪意で言っているだけなのかを見抜くということ。もちろんあなたに落ち度や不遜な態度があった場合は、まずはそちらを改めなくてはなりません。しかし自分にまったく問題がない場合は、話は別です。しかしその真意を確かめるのはなかなか難しいものです。ここでは次のように返すのがいいでしょう。
「ありがとう。じゃあ、まずは本人たちにその訳を聞いてみるよ。」
本当にあなたが周囲のみんなから反感を買っているのだとしたら、実際にその本人たちに聞いてしまうことで問題が解決します。もし本当に自分が誰かに迷惑をかけていることがわかれば、悪いところを直し、その関係を修復するよい機会となります。もし、ただのつくり話であり、自分が嫌われていることがウソと判明したならば「デマを流した相手」に強くクレームを言うこともできます。
さあ、いかがでしたか?
たとえ相手が逆切れしても、相手が正しくなければ、周囲だって放っておかないはず。自分に嘘をつかない勇気ある行動は、あなたの自尊心も高めてくれます。一番良くないのは「大人だし…」「もめごとの発端者になるのはイヤ」と放置すること。それは公害を見て見ぬふりをして放置するのとおなじ、これからもあなたと同じイヤな思いをする人が増え続ける―――それを容認したも同然です。
あなたがしっかり切り返すのは「世のため」でもあります。どの角度から見ても自分に「非」がなく、相手が出過ぎているならば「イヤな相手にビシっと言う」という義務があなたにあります。「言ってしまったら命の危険がある」「職を失う」といった状況でないかぎり、見過ごしてはならないのです。男には誰のせいにもせず、リスクを承知の自己責任で「言い返す」という勝負に出なければいけないときがあります。吉と出るか凶と出るか?それはわかりません。理不尽な事態に巻き込まれてしまうかもしれません。しかし挑んだ後には「勇気を出して筋を通した」という事実が残ります。ここから先はあなた次第です。しっかり自分を取り戻し、悔いのない人生を送って頂ければ幸いです。
文=citrus エッセイスト・講演家 潮凪洋介
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