花粉症の敵・スギで作る「杉のお茶」で花粉症やアレルギー症状を自力で撃退! その方法は?
公開日:2017/3/16
とうとうこの季節が来た。花粉症の季節だ。私は重度の花粉症患者なので、毎年春と秋は鼻を垂らして暮らしている。昨年の秋、鼻を垂らしながら街を歩くことに嫌気がさした私は、「来年こそチェーンソーをしこたま買い込み、日本中の杉林を丸裸にしてやる!」と意気込み、せっせと貯金を始めた。しかし年が明けた2月、私は骨抜きになってしまう。『花粉症・アレルギーを自力で治す70の知恵』(水島丈雄/主婦の友社)という書籍を見つけたのだ。本書は、花粉症とアレルギー症状に悩まされる人々が自力で改善する方法を紹介している。チェーンソーの購入はひとまず中止し、本書の内容を試してみる価値はありそうだ。
杉のお茶
花粉症患者から目の敵となっている杉。しかしこの杉を使って花粉症を退治する方法があるらしい。それが「杉のお茶」だ。杉のお茶は、杉の葉を乾燥させて煎じたもの。北関東の一部でよく飲まれているそうだ。
杉の葉には、精油成分のテレピン油が豊富に含まれている。このテレピン油の中にある杉の抗原(アレルギーを起こす物質)を意図的に体内に取り入れることで、免疫反応を抑制する効果があると考えられている。どの季節に採取しても効果は変わらないので、一1年中飲むことができるという。
「飲み方」
1.杉の葉50~100gを軽く水洗いし、包丁やフードプロセッサーで細かくする。
2.それを1日天日干しして乾燥させ、お茶パックの袋に入れる。
3.やかんに水1リットルとさきほどのお茶パックを入れ、とろ火で20~30分煎じ、お湯が半分くらいに減ったら火を止める。お茶パックから細かい葉がこぼれているかもしれないので、漉し器でろ過して完成。1日500ミリリットルが目安だ。
バラの化粧水
バラをはじめとする植物は、強い日差しや害虫から身を守るために、自らの体内に活性酸素除去酵素(SOD)や殺菌力を蓄えている。これらの成分が人間の体に薬効をもたらすそうだ。さらにバラには抗アレルギー効果があることも、近年の研究で判明している。バラ化粧水にはアトピーや肌荒れを鎮める効果があるらしい。
「作り方」
1.(一般的な大きさの)バラの花10本を茎からちぎり、バラの花を水で洗い、水気をきっておく。
2.そのバラの花をホウロウか陶器の鍋に入れ、ミネラルウォーター100ミリリットルを加えてごく弱火で加熱する。箸で軽く混ぜながら様子を見て、沸騰する直前で火を止める。
3.冷めたら他の容器に移し、ラップをかけて常温で2日置く。
4.茶漉しなどで花びらを漉したら出来上がり。冷蔵庫で保存する。
※注意
このバラの化粧水を使用する場合は、必ずパッチテストを行ってほしい。バラの化粧水をばんそうこうなどに塗り、二の腕の内側に貼っておく。2日ほど貼った後、ばんそうこうを外す。外した1時間後、外した翌日の2回、貼っていた部位を観察する。かゆみ、かぶれ、赤みなどがなければOK。
いかがだろう。この記事では、あまり見かけない花粉症対策を中心にご紹介した。花粉症やアレルギー症状を患う人々は、その生活が一部となっているため、ついついあきらめがち。だが、その症状を消し去ることはできなくても、改善するだけで生活は劇的に変わる。本書を良い機会と捉え、ぜひ花粉やアレルギーと闘ってほしい。私も今年中にはチェーンソーをしこたま買い込み、杉林を丸裸にする活動を始めるつもりだ。
文=いのうえゆきひろ