【3週間で4kg減!】食べ方を変えるだけでラクに痩せられる?【実際にやってみた】
更新日:2017/4/24
「ラクして痩せたい!」
それは人類不変の願望の一つ。しかし現実はそんなに甘くはない。痩せたければ食事を我慢し、ランニングなり、ジムに行くなり身体を動かさなければいけないもの。そう、ダイエットとは精神修行の一環なのである。
これは経験則に基づく真理ともいえる。我々は今まで、リンゴがいいと言われればリンゴに飛びつき、酵素がいいと言われれば酵素に飛びつき、糖質は悪だと言われれば、泣く泣く愛しい米・麺類を断ってきた。しかし、一時的に体重は減れども、時間が経てば元通り。ひどい場合は元通り以上になることも…。
「ラクして痩せるなんて夢のまた夢、不老不死と一緒できっと叶うことはないだろう」と悟り、有名人を多く起用するCMでお馴染みの某スポーツジムの資料を取り寄せようと手を伸ばした時だった。『一生太らない魔法の食欲鎮静術 食事瞑想のススメ』(松尾伊津香/クロスメディア・パブリッシング)というタイトルの本を発見。「一生太らない…? なんて嘘くさい」と思いながらも手を伸ばしてみる。“食欲鎮静術”ということは、ジュースを買って食事を置き換えるということでもなければ、DVDを買って運動をするというものでもなさそうだ。つまり無料(タダ)。それならば、と騙されたと思いながら本書のメソッドを実践してみることに。
まずは、今回実践する本書の食欲鎮静術をいくつか紹介したい。
■「本当の味わい方」を知らないから、やせられない
著者曰く、普段私たちが食べて美味しいと感じているのは風味による影響が大きいという。つまり、見た目・匂いに騙されてしまい、「本当の味わい」を感じていないのだとか。著者は「本当の味わい」のために、最も味覚が感じられる“舌先”で味わうようにアドバイスしている。
■食べながら腹八分目の境界線を見つける
食べ物を口にしてから、満腹を感じるまでの時間は約20分。つまり、20分まではなかなか満腹感を得られないので、ゆっくり食べないと食べ過ぎてしまう。いやいや、そんなこと言っても食べたいじゃない! というのはごもっとも。そこで、著者は胃で食べ物の「温度」「重さ」を感じながら食べることを勧めている。胃の感覚を感じ取れるようになれば満腹感でなく、満足感が得られるそう。
■飲み込むベストタイミングは「食べ物の形がなくなったら」
「舌先で味わう」というのはわかったけれど、やってみると飲み込むのはいつなんだろう? という疑問が浮上。本書では「食べ物の形がなくなったら」飲み込んでOKとのこと。食べ物の消化を担う胃のためにも、それくらいで飲み込むのがベストなのだとか。それでも焼肉のホルモンを飲み込むタイミングがわからないのは私だけだろうか。
以上の3点を3週間ほど実践した。ちなみにこれまでの私の食生活は、一回の食事でご飯は1.5~2合。それにオカズと少しでもお腹を満たすために、大量のキャベツの千切り、お味噌汁、足りなければお菓子を、というのがスタンダードだった。牛丼屋に行けば特盛は当たり前。たまに牛丼のキングサイズに手を出すことも。加えて早食いなので、食べる時間は5分程度で長くても10分ほどだった。
実践をして、まず変わったのは「食べる時間」と「食べる量」だった。舌先で味わうことを意識すると、自然と噛む回数が増える。自然と食事時間は20分、長くて30分以上かかることも。時間もかかるので、これも自然と満腹感と満足感が得られるようになった。そのため、食べる量はご飯1合程度、オカズとキャベツは半分ほどになったし、ある時は「もういいや…」とオカズを残してしまうことも。これまで食卓に並べたものは食べ切る、という自分ルールを課していた私にとっては驚きの変化だ。
そして何より味わって食べることで、いつも以上にご飯・野菜の甘みなどが感じられるようになったことが一番うれしかった。これまで本来の食べ物の味を楽しんでこなかった、と思ってしまうほどだ。
この方法の難点を強いて挙げるならば、食事時間が長くなってしまうことだろうか。今までよりも、まとまった時間を取らなければならなくなった。あとは、食べ方に慣れるまでは食べながらの談笑は難しい。慣れてしまえばいいのだが、少しコツがいるかもしれない。
ダイエットとしての結果は、約3週間で4キロ体重を減らすことに成功した。驚きだったのは、我慢もしていないし、辛くもなかったということ。これからこの食べ方だけでどこまで減量できるものなのか、継続して確かめていきたい。本書では、上記以外にも食べ方のコツや、リバウンドしない詳しいダイエット方法などが記載されている。まずは、騙されたと思って始めてみては?
文=冴島友貴