“上から目線”のお客の前では○○を着るといい! 相性の悪い「上司を転がす」禁断の術は?
更新日:2017/4/24
この春から新たな土地、環境、組織と刷新した生活をスタートする人も多いだろう。そこでどんなことが起こるのか。ドキドキしているに違いない。そんな緊張しがちなあなたに贈りたいのが、こちらの書籍だ。『97%の人を上手に操る ヤバい心理術』(ロミオ・ロドリゲス Jr./SBクリエイティブ)。
ロミオ・ロドリゲス Jr.という名前をご存じの人もいるだろう。10年程前にテレビに多く出演し、「メンタルマジック」を日本に広めた人物だ。このロドリゲス氏、心理学を通じて、相手の心を読み、暗示をかけ、操作をする技術を持っているのだ。近年では、香港の大学で教鞭を執るなど、グローバルに活躍されている。
彼が世界的に成功したのは、なぜか。もちろん心理学に長けて、知見も豊富だからに違いない。けれども、うがった見方をするなら、人の心を操作する術に通じているからではないだろうか。人は、どんなとき、どのような心模様なのか。「マインドリーディング」できるからこそ、世界中のVIPをクライアントに持つようになったと考えられる。
ロドリゲス氏のテクニックを使ってあなたも思うように人を動かそうではないか。では具体的にはどのような術を使用するのか。シーン別に見ていこう。
■ナメられないためには?
まず、第一印象は大事だ。見ため次第では相手にナメられてしまう。たとえば客先で「5%値下げしてよ」とか「○日までに納品しないと全額払わないよ」。こんなムチャぶりをされるかもしれない。
こんな要求をされる相手は、まずまちがいなく、あなたをナメているのだ。この“上から目線”に対する非常に簡単な方法があるという。それは「服装と色の威厳」を使うのだという。
“バリッと決めた黒のスーツは誰が見ても威厳と風格を備えたやり手の人間に見えるのです…
あなたが相手にとって、威厳や風格の備わった人として映れば、無茶な要求などしなくなります”
なぜ威厳や風格の備わった人であれば、値引きを要求しないのか。それは、「下手な値引き交渉をして威厳のある人を失う損失のほうが大きいと考える」からだ。
思い出してほしい。裁判長やVIP政治家は、黒い法衣やスーツで決めていないだろうか。あなたも黒のスーツを着こなし、靴やカバンにも手入れをすれば、きっとナメられないだろう。
■上司を転がす禁断の術
子が親を選べないように、部下も上司を選べない。相性の良くない上司と長い期間過ごすのは険しい。では、あまり相性の良くない上司とうまく過ごすにはどうすればいいのか。ズバリ、「ゴマすり」の“否定”。
「課長は本当に仕事が早いですね」「イケメンですね」など、あからさまなゴマすりは、実は悪くない。日本人は謙遜が美徳とされているので「そんなことない」と否定するかもしれないが、内心では、喜んでいる。
けれども、あまりにもゴマすりが過ぎると「信用ならない」人物と捉えられる。では、上司に気分良く動いてもらうにはどうすればいいのか。それは、「再否定の話術」であるという。「再否定」とは、相手の返してくる答えをもう一度否定すること。
たとえばこんな調子で会話をしてみよう。
あなた「部長は本当にすごいですよね。あっという間に今期の業績を2倍にしましたよね」
上司「いや、わたしではないよ。みんなで一丸となって頑張ったからできたこと」
あなた「いや、そういう謙遜も部下が信用してついていける理由ですよね!」
こんな会話をしたのなら、上司は心のなかで喜びが倍増しているはず。そして、そのタイミングを逃さないこと。こうして喜びを倍増させたタイミングで企画を提出すれば、無条件に通りやすくなるのだ。
上司を喜ばせ、相手が求めたいものを引き出すには「再否定」、ゴマすりの否定である。
いかがだろうか。「ちょっとこれは…」と疑問を持つ前にまずは、実践してみてほしい。ナメられたり、上司に否定されたりして傷ついているヒマがあったらまずは実践だ。
この他にも同書には、「たった一つの質問でその気にさせる『フォース』の技術」「無意識にお客の心を開かせる『ミラーリング』」「電話だけで要求をのませる『呼吸のコントロール』」など、ビジネスを中心に、恋愛や自己コントロールにも利用できるテクニックが満載されている。
“マインドリーディングとは、根拠のない怪しい心理学や犯罪のための知識ではありません。
圧倒的な知見と実験をベースにした、最強の「学問」なのです”
生きていれば、人間関係の悩みは尽きない。人の心理を少しでも知れば、相手との距離もグッと近くなる。この春は少しばかり、対人力を磨いてみてはいかがだろうか。
文=武藤徉子