顔も運勢も“ぶす”なんて人生ハードモードすぎる……! 「占いにばっか頼ってんじゃないわよ」破壊力バツグンの毒舌を繰り出す占い本

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更新日:2017/4/24

『ぶす占い』(TSUKURU/キノブックス)

 女というものはとかく占いが好きな生き物である。筆者も動物占いだの家電占いだのにどっぷりハマってきたクチであるが、次にドハマリしそうなのが『ぶす占い』(TSUKURU/キノブックス)だ。タイトルからしてパンチ力絶大な本書だが、表紙に書かれている「そこのあなた、運勢が“ぶす”ね」というコメントは破壊力がすさまじい。こちとら美人でもないのに運勢まで“ぶす”だなんて、人生ハードモードすぎやしないだろうか。

 本書は人気ツイッターアカウントぶす占い(@busuuranai)が待望の書籍化を果たしたもの。占ってくれるのは、こちらもツイッターで大人気のきょうのゲイバー(@kyonogayber)のママたちだ。人生の酸いも甘いも噛み分け尽くした彼女(?)たちが、グサリとささる毒舌のなかに、ちょっぴり愛情が織り交ぜられた珠玉のメッセージを届けてくれる。

 占い方はとても簡単で、1から199のうちパッと思い浮かんだ数字のページを見るか、本を閉じた状態から無心で好きなページを開くだけ。筆者は少しでも幸福に近づくために占いのアドバイスは真に受ける方だが、果たして『ぶす占い』はどんなお告げをしてくれるのか。実際に5日間試してみた結果をここで報告したい。

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■ことごとく辛辣な言葉を浴びせかけられた5日間

●1日目:「占いにばかり頼ってんじゃないわよ。」


 初日から毒舌が炸裂している。「占いの本では……?」とツッコみたくなるが、「今日は何にも頼らず頑張ってみて(本文より引用)」と言われてしまったので、自力で運命を切り拓くしかなさそうだ。とはいえ、占いの本では……?

●2日目:「写真加工アプリでいじりすぎ、急に現実が押し寄せるでしょう。」


 写真の加工技術がめきめき上達していく今日このごろ。太ろうが肌が荒れようが、最終兵器Photoshopを持ち出せばいいやと思っているので女子力の低下がすごい。鏡に映る自分の方がもはや偽りの姿のような気さえしているが、たまに現実に引き戻されてひどく落胆することがある。「ちゃんと自分と向き合って、ほら笑って。変な顔ね~(本文より引用)」。……今日は極力鏡を見ないようにした。

●3日目:「彼氏が出来そう。VRで。」


 技術の進化はすごい。「現実の男はいらない」と思える未来がもうすぐそこまで近づいているのだ。ただ「現実逃避は中毒症状を起こすわよ。(中略)戻ってこられなくなるからほどほどにね(本文より引用)」とのことなので、かたっぱしからダウンロードしていた乙女ゲームを半分くらい減らした。

●4日目:「飲みの翌日、目が覚めてスマホを見て青ざめるでしょう。」


 撮った覚えのない写真、送った覚えのないメッセージ……。いくつになっても酒の席での失敗からは逃れられないものである。しかし、「ぶすは酒に飲まれたらこの世で一番醜くなるの(本文より引用)」。これは肝に銘じておきたい、というか忘れないように手に書いておきたい。

●5日目:「子宮が泣きそう。」


「女度がどんどん下がってきてるわね。恋愛も女磨きもサボってない?(本文より引用)」。……そういえば、今日もすっぴんざんばら芋ジャージだ。そうか、子宮が泣いているのか。

■『ぶす占い』が女子の新たなライフスタイルのひとつになるかも(?)

 5日間『ぶす占い』を試した結果、毎日ことごとく辛辣な言葉を浴びせられたが、自分へのいい戒めとなった気がする。しかも、心にグサリとはくるものの、必ずクスッと笑えるので、むしろ明るい気持ちで一日に臨むことができた。筆者が引き当てたのはあまりいい運勢ではなかったが、もちろんなかには文句なしに運勢がいいというページもある。ただ、そのメッセージにも愛のある毒がこめられているのが『ぶす占い』の魅力だ。

 さらに占いの結果は写真付きでSNSにアップしてOK。自撮りやコーディネート、自作の料理と合わせて『ぶす占い』の結果をアップすることが、女子のライフスタイルの一部になるかもしれない…!?

文=近藤世菜

◆『ぶす占い』特設サイト
http://www.kinobooks.jp/lp/busu/