海外ひとり旅歴25年の著者が指南! 女性が、自分のために自由につくる旅“ひとりっぷ”の極意

暮らし

公開日:2017/4/29

『今日もどこかでひとりっぷ』(ひとりっP /集英社)

 ここ数年、なにかと話題の「ひとり活動」。“おひとりさま” “ソロ活” “ぼっち”など、微妙なニュアンスの違いで呼び方はさまざまだが、今やその活動の幅は多様化の一途。“ひとりカラオケ” “ひとり焼肉” “ひとりバーベキュー”から遂には“ひとりディズニーランド”まで、もはやひとりでできないことはないと思わせるほどの勢いだ。

「ひとり活動」中の過ごし方は人それぞれ。SNSをフルに活用して、自分の行動をアップすれば、誰かが「いいね」してくれて、ひとりの心細さを紛らわすことができる。

 また、それとは逆に「ひとり活動」中はSNSを一切封印して自分だけと向きあって過ごすという選択も可能だ。いずれにせよ、ひとり=自由! 旅先での一期一会を大事にして、特別な時間を堪能したいもの。

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 ひと昔前は、女性のひとり旅は奇異な目で見られ、“傷心旅行の自殺志願者?”と、温泉宿などでは敬遠されていたようだが、昨今は状況ががらりと変わった。旅行会社のパンフレットには「女子におすすめのひとり旅」「海外女性おひとり様限定ツアー」などの文字が躍り、女ひとり旅が積極的に受け入れられる世の中になってきている。

 そうはいっても安全面を考えると、やはりまだまだ女性のひとり旅のハードルは高い。ひとり旅、してみたい。でも私には無理かも…と諦めかけている女性たちに、ぜひ手に取ってほしい本がある。

今日もどこかでひとりっぷ』(ひとりっP /集英社)は、効率的で経済的、そして安全面や心の充足までもが熟慮された、100%生の旅の体験録である。どのページにもカラー写真が満載だ。「ひとりっぷ」とは、“女性が、自分のために自由につくる旅“を表す著者の造語。海外ひとり旅歴25年、回数350回を超える稀代の旅バカを自称する著者の圧倒的な実体験をベースにした、まったく新しい旅のムックだ。

 本書ではまず「ひとりっぷ攻略4大ポイント」として、航空券、ホテル、食べ物、移動手段について、すべきこと、してはならないことを挙げる。さらに、愛用のスーツケースや機内持ち込み荷物、便利な旅グッズなどを詳細な解説と豊富なカラー写真で公開。本文の大部分を占めるExpert picksで取り上げているのは、香港、ハワイ、アルゼンチン、台湾、シンガポール、ドバイ、ベトナム、サンフランシスコ、バンコク、メキシコの全部で10か所だが、国ごとに、宿、食、絶景、土産物など、取り組むべきテーマを絞り、著者の旅のエピソードや失敗談も併せて紹介している。意外に悩むことが多い旅のワードローブについては、43日分の著者の私物をそのブランドと共に数ページにわたり写真で掲載。本業はモード雑誌の編集者である著者の強みがにじみ出ている。

 ひとりの、ひとりによる、ひとりのための旅の楽しみ方の指南書である本書を片手に、今年こそあなたも勇気をもって「ひとりっぷ」デビューをしてみては?

文=銀 璃子