ジュースに粉ゼラチンと生クリームを混ぜて、グラスに移して冷やし固めると、自然と2層になるゼリーが完成！　ネットで人気の不思議なゼリーが、さらにパワーアップして1冊のレシピ集となった。その名も『魔法のゼリー』。暖かくなってきたこの季節にぴったりの一品だ。

　複数の層を持つゼリーはたまに見かけるが、それは1層ごとに冷やし固める作業を何度かくり返してできるもの。ところがこの『魔法のゼリー』は、1つのゼリー液を冷やし固めれば、1度で2つの層ができる点が画期的なのだ。

　主な材料はジュースなどの清涼飲料水、生クリーム、粉ゼラチン。混ぜてしばらくおいておくと、その時点で自然と2層に分かれていく。これは液体の比重の違いと生クリームの油分によるもの。ジュースが下に沈み、生クリームが上に浮かぶが、ゼラチンは全体に行き渡っているので、冷蔵室に入れればしっかり固まって、2層のゼリーができあがるというわけ。

　ポイントは冷蔵室に入れる前にしっかり冷まして2層に分かれるまで待つこと。層が分かれる前に冷蔵室に入れてしまうと、にごったままの層になっていない状態で固まってしまう。ちなみにジュースはピュレ状のどろどろとしたものでなければたいていは大丈夫。果汁のパーセンテージも、生クリームの乳脂肪分のパーセンテージも関係はない。

　できあがったゼリーの食感はとってもリッチ！　生クリームの層はまろやかで濃厚、ジュースの層はぷるぷるでさっぱり。口の中で合わさると、なんともいえない豊かな食感を楽しむことができる。まるでお店のゼリーのようだ。

　アレンジすればランス料理の前菜としておなじみのゼリー寄せのような塩味のメニューも作れる。ホームパーティで出したら驚かれること請け合いだ。ほかにもまるでビールにしか見えない「ビールゼリー」など、おいしくて楽しいレシピが盛りだくさん。

　ゼリーはグラスに入れても、型で冷やし固めたものを抜いてもOK。大人数の集まりのときは大きな型で作ったほうがよいだろう。豪華なビジュアルに場もぐんと盛り上がり、インスタ映えも抜群。誰よりも早く作って、みんなに驚かれてしまおう。

撮影　三木麻奈