超低賃金、求められる高クオリティ…元アニメーターが描く、技術ゼロの新人アニメーターの成長記
公開日:2017/7/8
私たちに夢や感動を与えてくれるアニメ。その制作現場を新人アニメーターの目から描いているのが本作です。
著者の花村先生は元アニメーターとのことで、制作現場の息遣いを感じるようなリアリティがあり、アニメ好きに限らず「へぇ」の連続です。
滑らかな動きのために要求される0.1ミリ単位の正確性や、迫力ある爆発シーンを描く秘訣。
魂を込めて、高いクオリティを追求するアニメーターたちの姿勢には、ただただ、頭が下がる思いです。
その一方で、“夢”や“好き”だけではやっていけない厳しい業界でもあります。
「自分には向いていないのでは」とか、「努力がなかなか報われない」…という主人公・幸の悩みは社会人なら誰もが共感できること。
それをズバッと叱咤激励する偉大な先輩たちの言葉が刺さります。
夢いっぱいに見えるアニメ業界にだって、涙と汗があふれているのです。
苦しい中でも、目標に向かって小さな成長を積み重ねていく幸の姿に、元気をもらえる熱血マンガです。
アニメーター:アニメの制作工程において、作画工程の原画、動画を担当する人全般を指す。
(C)花村ヤソ/講談社