土屋太鳳主演! 本邦初の鳥人間コンテスト小説『トリガール!』が映画に!
更新日:2017/8/29
毎年夏に琵琶湖畔で開催されている、人力飛行機の飛行距離を競う「鳥人間コンテスト」。中村航の『トリガール!』は、同コンテストを題材にした本邦初の小説だ。
ひょんなことから人力飛行サークルに入ることになった大学1年の鳥山ゆきなが、チームメイトの情熱に打たれパイロットとして本気で遠くまで飛ぶことを目指す。ポイントは「二人乗り」の飛行機であること。パートナーの坂場センパイとの共闘関係は、恋愛関係に発展するか?
本作が土屋太鳳主演、『ヒロイン失格』の英勉監督の手により実写映画化された。文庫版で本編300ページ弱の物語を、約90分に圧縮できたのはなぜか? 笑いのなせるわざだ。土屋=ゆきなが坂場センパイ(間宮祥太朗)に毒舌&変顔でツッコみまくる、2人の会話の応酬によって物語の速度ががんがん上がる。物語上の繊細な綱渡りが必要なところも、笑いで煙幕を張って目くらましをし、最低限の手続き以外は潔くすっ飛ばす! 土屋のコメディエンヌとしての才能も完全開花。今後「小説やマンガの映像化」の教科書になるであろう、記念碑的傑作です。
文=吉田大助