サバ味噌でラーメン?! いつものインスタントラーメンが劇的に変わる、お気軽レシピ【作ってみた】

マンガ

公開日:2017/10/4

『ラーメンおいしくできるかな?』(深蔵/イースト・プレス)

 国民食といっても過言ではないインスタントラーメン。1958年に発売された日清「チキンラーメン」を皮切りにさまざまな商品が発売され食卓をにぎわせてきたが、ただそのまま茹でて食べている人も少なくないのでは? それなら、是非とも本書『ラーメンおいしくできるかな?』(深蔵/イースト・プレス)を参考にして、アレンジラーメンに挑戦してほしい。袋麺をより美味しく食べるための簡単レシピが盛りだくさんのマンガだ。

 インスタントラーメン好きというと、野菜不足に陥りがちな印象もあるが、野菜を豊富に使ったメニューの多彩さにも注目したい。著者の深蔵はフードコーディネーターの資格を持ち、そのレシピは味と見た目の良さ、そして栄養バランスを兼ね備えている。早速、野菜をたっぷり使った塩ラーメンベースの「トマトラーメン」から作ってみた。

【トマトラーメンの作り方】
「1・鍋に水350mlとカットトマト缶150ml、さらにハーブ味のサラダチキン1/2を手でほぐし入れ沸騰させる」
「2・沸騰したら塩ラーメンを投入し2分半後にカットレタスを1/2を投入」
「3・あらかじめ器に入れた液体スープを、ゆで汁で溶かしながら盛り付け」
「4・最後にとろけるチーズをのせて完成」

 実はここまで包丁を一切使わず、しかも小鍋一つで調理できるのだ。なのに、イタリアンスープパスタのような洒落たイメージのラーメンが完成するのだから驚きだ。また、缶入りトマトは抗酸化作用で知られるリコピンが生トマトよりも多く含まれ、美肌効果が期待できるという。さっぱりとした味わいに物足りなさを感じたら、好みでオリーブオイルを加えても良いとのこと。

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 また、アレンジのスタイルはトッピングやスープだけではない。同じ小麦製品同士ということで、大胆にもラーメンをピザにしてしまおうというのだ。とは言っても、オーブンなどは使わず、フライパン一つでできる手軽さで、しかもラーメンの種類も問わない。

【ラーメンピザの作り方】
「1・フライパンに水300mlを入れ、麺をほぐしながらゆでつつ、水分を飛ばす」
「2・水気がなくなってきたら、フライ返しで押し付けながら麺を平らにまとめ、焦げ目がつくまで焼いたら裏返す」
「3・その表面にケチャップを大さじ2杯ぬり、タマネギとピーマン、ウィンナーを薄切りにしてのせる」
「4・ピザ用チーズをのせ、ふたをして弱火で10分、チーズがとけたら完成」

 麺で作った生地は、表面がパリパリで、中はモッチリと仕上がり、食べ応えも出る。炭水化物である麺生地にチーズやウィンナーも加わり、あまりヘルシーとはいえないかもしれないが、この柔軟な発想には脱帽。勿論、市販のピザ同様にトッピングは自身の好みで、バジルやサラミ、シーフードなどをのせてアレンジしてもよい。

 これまでのレシピを見ても難しさは感じないが、特にこれから紹介する「サバ味噌ラーメン」は、サバ味噌缶を味噌ラーメンと煮込むだけの最も簡単なアレンジだ。

【サバ味噌ラーメンの作り方】
「1・鍋に水400mlとサバ味噌缶を汁ごと入れる」
「2・沸騰したら麺とチューブ入りショウガを3cmほど絞りいれる」
「3・3分経ち茹で上がれば、あらかじめスープを入れた器に盛りつけて完成」

 簡単にできるとはいえ、その美味しさは他のアレンジにも負けておらず、味噌とサバの旨みが濃厚に味わえる。小生は、これが一番好みである。サバ缶は甘めの味付けになっているので、七味唐辛子を振りかければ、さらに味が引き締まりオススメ。

 本書に描かれた数々のアレンジレシピに一度でも挑戦すれば、ただ茹でただけのラーメンに物足りなさを感じるようになるだろう。料理に苦手意識を持っている人でも、オリジナルのアレンジラーメンを作りたくなるかもしれない。身構えずにまずは一品作ってほしい。

文=犬山しんのすけ