【ダ・ヴィンチ2017年12月号】Cover Modelは、大泉洋さん!
更新日:2017/11/6
Cover Model 大泉 洋
失踪した女子大生探しの依頼を受けた探偵。
調査を続けるうち、ある殺人事件との結びつきが――――
映画『探偵はBARにいる 3』12月1日(金)映画の日ロードショー公開
雪の札幌、白樺並木。迸る想いを噛みしめ、歩を進めていく男の姿。
『探偵はBARにいる3』で描き出されたその場面は、
きっと忘れられないものになるだろう。
表紙とメインカットは、その撮影直後に撮られた貴重なショット。
このシリーズの世界観が
本当に好きなんです
「4年ぶりに〝探偵〟に戻ってきて、改めて実感したんです、
〝好きだな〟と。探偵というキャラクター、
相棒・高田をはじめとする、大人同士の仲間の関わり方、
この物語の世界観が、私は本当に好きなんだと。
そして、そんなシリーズをいただいていることは、
役者としてこの上なく幸せなことだと」
「何かを変えてやろうと思ってやっているわけではないけど、
エンタメが持つ力というものを信じている。
たとえば『水曜どうでしょう』というコンテンツは、
辛い闘病生活を送っている方が
〝あれだけは笑えた〟と言ってくれるほど、人を勇気づけてもいる。
それも私が酷い目に遭えば、遭うほど(笑)。
そしてそれは『探偵はBARにいる』にも通じている」
お約束の拷問シーンは、さらに笑撃度アップ。
だが本作は、今の大泉洋だからこそ醸し出せた、人間の滋味、
大人の男の優しさが、これまでになく強く香り立つ。
探偵が始まったのは、私が30代半ばの頃。
本作では40代半ばとなり、
役と一緒に年をとってきた感があります。
それもまた、シリーズ物としての面白さの
ひとつになってきていますね」
■そんな大泉洋さんの選んだ一冊は……
国連本部に飾られていた《ゲルニカ》のタペストリーが2003年のある日、消えた。9.11テロ後、軍事色強まる米国にゲルニカを呼び戻そうとするMoMAのキュレーター、大戦前夜、その絵を世に送り出そうとするピカソと恋人―1枚の絵の持つ力が迫り来るアート・サスペンス。
「ゲルニカに暗幕が掛けられたというエピソードに触れ、どう考えても実話としか思えないなと、当時のことを調べずにはいられなくなってしまいまして。するとやはり本当にあったことで。そしてその事実が、著者の執筆動機になったのだとも知り、そこからさらに引き込まれていきました」(大泉洋 談)
取材・文:河村道子 写真:江森康之