一度は誰かに選ばれた人だから…バツイチ男性は意外とモテる!?
公開日:2018/1/5
■離婚後、3年くらいは気楽だったが……
離婚してからしばらくは気楽に遊び回っていたと言うのは、ヒロミツさん(42歳)だ。結婚5年で「性格の不一致」から離婚。子どももいなかったため慰謝料も養育費もなく、1人暮らしに戻ったのが37歳のとき。
「30代のうちは楽しかったですよ。合コンで、バツイチ子どもなしなのでよろしく~ってよく騒いでいました。だけどそういう生活にも疲れてきたのが40歳のとき」
もともと1人でいるのが苦手な性格だったから、家に1人でいると寂しくてしかたがない。友達に話して、知り合いの女性を紹介してもらったことも何度もある。
「ただ、じゃあ本気で再婚したいのかと言われると、結婚しているときの息苦しさがよみがえってきちゃうんです。結婚って自由を奪われるし、他人とともに暮らすのは我慢も必要。あの生活をまた繰り返すのかと思うと二の足を踏んでしまうんです」
紹介してもらった女性たちとは、結局付き合って半年くらいたつと別れることになってしまう。そういうことが何度かあると、友人たちも「ちゃんと結婚する気がないなら紹介できない」と言い出した。
■結婚に何を求めるのかわからない
その結果、離婚して5年たってしまった。今も飲んだり遊びに行ったりする女友達はいるが、「恋人」という存在ではない。「付き合おうよ」と告白されたこともあるが、言われた瞬間「付き合うってどういうこと? 結婚しなくちゃいけないのか……」とパニックになりかけたという。
「自分が結婚に何を求めているのかわからない。恋愛にも何を求めているのかわからない。女友達と飲んだりしゃべったりしているのは楽しいけど、たぶん、もうちょっと心の深いところで話し合いたい、触れあいたいという欲求はあるんです。だけど、自分がどういう人を求めているのかもはっきりしないので、知り合っても進展しないんだと思う」
友人たちには「そこまでわかっているなら、あとは一歩踏み出す勇気だけだ」と言われた。だがヒロミツさん本人は「恋愛相手といえども他人。他人に期待して結婚して失敗したからには、今度は慎重にならざるを得ない」と言う。
おそらく、恋愛するのが実は怖くなっているのではないだろうか。男性の場合、離婚してすぐ再婚するケースと、結婚に非常に慎重になってしまう人、二極化しているような気がしてならない。
「このままだらだらしていると、あっという間に定年ですよね、きっと。そのとき1人でいるのは耐えられないなあ」
そう言いながらも、彼は今も「気持ちが恋愛モードにならない」と嘆いている。
文=citrus 亀山早苗