定食屋さんの味をお家で再現! 「大戸屋」の人気メニューのレシピ本が登場!【作ってみた】
更新日:2018/1/29
出来立てを提供してくれる、人気の定食屋さん「大戸屋」。駅の近くにあることが多く、そのおいしさと便利さからお世話になっている人も多いはず。筆者も、友達と集まった時の晩御飯に愛用している。大戸屋の料理は、まとめて作って配送するのではなく、それぞれの店舗で手作りしている。そのため多少時間がかかることもあるが、温めるだけのお店とはやっぱり一味違うのだ。
先日、そんな大戸屋の味を家庭で楽しむことができる『大戸屋 にっぽんの定食屋さんレシピ 最新版』(株式会社大戸屋/学研プラス)という本が出版された。2018年で創業60周年を迎えるという大戸屋の技術や工夫がつまったレシピを家で味わえるというのは、非常に魅力的だ。そこで、本書を見ながら実際に作ってみた。
■「彩り野菜とバジルチキン」(P.18~P.19)
まずは、大戸屋ファンにも人気が高い「彩り野菜とバジルチキン」。鶏もも肉を醤油、砂糖、酒、みりん、胡椒に漬けこんだものをフライパンで焼き、野菜とともにお皿に盛りつけてバジルソースをかける。バジルソースは、バジル、パセリ、にんにく、アンチョビ、サラダ油、オリーブオイル、ナンプラー、塩、砂糖、胡椒をフードプロセッサーにかけたもの。ご飯は、芽ひじき、水、醤油、砂糖、白ごま、黒ごま、赤しそふりかけを煮詰めたものを混ぜ込んだ「しそひじきごはん」。大戸屋では、メニューによっては同学で普通のご飯に変更できる。
甘辛い照り焼き風の鶏肉にバジルの香り、風味が加わって、一度食べるとクセになるおいしさ。野菜もたっぷりなので、野菜不足になりがちな一人暮らしの人にもおすすめしたい。しそひじきごはんも、赤しその酸味が効いていてご飯がすすむ。自分で作れるとなると、多めに作って常備しておきたい味。
■「手作りタルタルソースのチキン南蛮」(P.30~P.31)
2つめは、今や全国で愛される定番メニューとなった宮崎名物「手作りタルタルソースのチキン南蛮」。鶏もも肉に卵、水、小麦粉で作った衣をつけて油で揚げ、食べやすく切ってお皿に盛りつける。酢、砂糖、醤油、みりん、片栗粉、一味とうがらしを煮詰めて作った甘酢、茹で卵、玉ねぎ、ピクルス、アンチョビ、マヨネーズ、からし、レモン汁、塩胡椒を混ぜて作ったタルタルソースをかければ完成。
ふわっカリッとした衣とジューシーな鶏肉に、甘酢とタルタルソースが絡んで絶品。タルタルソースに入れたアンチョビやからしがアクセントになっていて、より大人がおいしく食べられる奥深い味わいに仕上がっている。これはぜひとも得意料理として極めたい……!
■「たらと野菜のしょうがみぞれあん」(P.56~P.57)
最後は、この時期食べたいあったかメニュー「たらと野菜のしょうがみぞれあん」。下処理をして片栗粉をまぶしたタラ、にんじん、なす、れんこんを油で揚げ、ほうれん草は茹でて切っておく。鍋に白だし、水、生姜、大根おろし、白菜、豆腐を入れて蓋をして加熱し、水溶き片栗粉でとろみをつける。あとは器にみぞれあんを入れ、野菜や豆腐、タラを盛りつければ完成。
生姜が香るみぞれあんに、揚げた野菜やタラが絡み、心も体もあったまる一品。大きめに切った野菜の存在感で、食材自体は淡泊なものが多いのに満足度も高い。揚げるのに多少手間がかかるが、豪華に見える割に簡単に作れるのも嬉しい。
どのメニューも、大戸屋で食べたものに近いクオリティに仕上げることができ、外で食べていたものを家で食べられるという特別感もあって、ぜひともリピートしたいものばかりだった。この『大戸屋 にっぽんの定食屋さんレシピ 最新版』には、他にも表紙になっている「鶏と野菜の黒酢あん」や「豚ロースのしょうが焼き」「いとより鯛の塩麹みりん漬け」など、大戸屋の人気メニューや限定メニューがたくさん掲載されている。レシピを見ていると、ちょっとした工夫からおいしさの秘密を発見することもあり、気付きの多い一冊。大戸屋ファンにはもちろんだが、定食好き、野菜不足になりがちな人、料理のレベルを上げたい人にもオススメしたい。次はどれを作って食べようかと、いつもの食事もより楽しみになりそうだ。
調理・文=月乃雫