モノマネ、語り口……と大泉洋を大分析し、描かれた“主演小説”が大快挙! 大泉洋「本当に嬉しい!」『騙し絵の牙』が2018年本屋大賞ノミネート決定!
公開日:2018/1/18
大泉洋を主人公にした「完全あてがき」の“主演小説”『騙し絵の牙』(塩田武士/KADOKAWA)が、「本屋大賞2018」にノミネートされたことが明らかとなった。
企画発案当初から映像化も視野に入れてスタートした本書。著者と出版社に加え芸能事務所、そして主演となる大泉洋との4者による綿密な打ち合わせと試行錯誤を重ねて誕生した、異色の文芸作品だ。
ノミネートを受け、塩田、大泉、両氏よりコメントが届いた。
本屋大賞のノミネート、本当に光栄で嬉しいです!ありがとうございます!! 「『騙し絵の牙』の著者は大泉洋さんでしょ」と勘違いされている方が続出していると聞きます……。もうどちらでも良いので、皆さん是非読んでください!塩田武士
そもそものきっかけは、「映像化された際に僕が主演できるような小説はない?」と長年尋ねられ続けた編集者がおそらく面倒になって(笑)、「もう私がつくります!」と、塩田さんへ執筆依頼に伺ったことから始まった企画でした。「語り口」やモノマネ(笑)など、塩田さんが私を大研究してくださった上で「あてがき」し生まれた主人公が、社会派の重厚な物語のなかで動き回るという、大変「新しい試み」の小説となりましたが、その作品がなんと栄えある本屋大賞ノミネート作に選んでいただけたとのこと、本当に嬉しいです! 本を開けば演じる大泉洋が頭の中に浮かぶという“主演小説”を「2018年の10作」に選んでいただき、ありがとうございます!大泉洋
発売と同時に各メディアで話題となった本作。作家・筒井康隆氏も「巧い。面白い。大泉君に気を取られていて、こういうどんでん返しがあるとは、騙された。『大いなる助走』の“以後”が、ここに書かれている」と絶賛している。
■筒井康隆も大ファンの“大泉洋”に騙された!?『罪の声』以上の傑作と絶賛!『大いなる助走』の“それ以後”を描いた 筒井康隆×塩田武士『騙し絵の牙』対談【前編】
■“スタジオジブリからのアニメ化の申し出を断った”?『旅のラゴス』はフェイクニュースで得をしていた! 筒井康隆×塩田武士『騙し絵の牙』対談【後編】
さらに塩田武士は、昭和の未解決事件「グリコ森永事件」を題材として昨年本屋大賞2017において第3位となった前作『罪の声』に続き2年連続のノミネートとなる。
大賞発表は4月10日(火)。詳しくは公式サイトをチェックしてみよう。
■本屋大賞公式サイト:https://www.hontai.or.jp/
『騙し絵の牙』あらすじ
大手出版社で雑誌編集長を務める速水輝也。ウィットに富んだ語り口で人を虜にする魅力的な男だ。ある夜、上司から廃刊を匂わされたことをきっかけに、速水は組織に翻弄されていく。すると次第に彼の異常なほどの“執念”が浮かび上がってきて……。圧倒的リアリティ筆致で出版界の<光と闇>を描いた社会派長編。