コマーシャルのイメージに惑わされてない!? 市販薬の正しい知識を徹底解説!

健康・美容

公開日:2018/1/29

『増補改訂版 市販薬は成分表示だけ見ればいい』(岩井 浩:著、増田光徳:監修/誠文堂新光社)

 全国的に咳をしている人や鼻をすすっている人が増えるこの季節。冬になると、慢性的な風邪に悩まされる人も多いのではないだろうか。なかでもいちばん困るのが、病院に行ってお薬の処方箋を出してもらうほどではないけれど、市販のお薬くらいは飲んでおかないとツラい症状だ。そんなとき気軽に足を運ぶことができるのが近所のドラッグストアである。

 しかし、ドラッグストアに足を踏み入れると、風邪薬ひとつとっても、棚にはさまざまな種類のものがところせましと並べられており、どれを選んでよいのか見当もつかないことがよくある。わたしのようにドラッグストアに行くたびにどのお薬を選んでよいかわからずに立ちすくんでしまう方におすすめの書『増補改訂版 市販薬は成分表示だけ見ればいい』(岩井 浩:著、増田光徳:監修/誠文堂新光社)が刊行された。

 本書は8つの章からなっており、第1章では医薬用語など市販薬一般について知っておくべき7つの事実を紹介している。第2章から第7章は風邪、胃腸、肩こりなどの症状別に選ぶべき薬を徹底解説し、第8章ではドラッグストアで手軽に買うことのできる漢方の知識をみなさんに伝授している。増補改訂版の本書では旧版の内容に加えて、新たに市販薬で使用可能となった成分の解説や中高年が気になっている悩みに効くお薬に関する知識、皮膚・泌尿器系のトラブルのためのお薬に関する記述が盛り込まれており、さらに充実した内容になっている。

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 コマーシャルのイメージに惑わされることなく正しいお薬を選ぶための知識を気軽に学ぶことのできる本書は、ご家庭でのセルフメディケーションに一役買うことは間違いない。

 ただ、ドラッグストアで処方箋なしに買うことのできる薬は、あくまでも症状を「緩和」させるためのもので、病を根源から「治癒」させるものではない。「治癒」が目的であれば病院へ足を運んでいただきたいが、症状の「緩和」が目的なのであれば、ぜひとも本書を有効活用してもらいたい。

文=ムラカミ ハヤト