二階堂ふみ×吉沢亮出演! マンガ家・岡崎京子の代表作が24年を経て実写映画化
公開日:2018/2/6
岡崎京子の最高傑作と名高い『リバーズ・エッジ』は、伝説のファッション誌『CUTiE』で連載され1994年にコミックス全1巻が刊行された。古今東西の物語作家が書き継いできた「子どもたちが死体を見つける話」を、死への反応や感受性にフォーカスを当てて青春群像劇化。80年代のユートピア的な明るさや軽さから一転、虚無に満ちた日常というディストピアを描き出した。
岡崎作品のファンである行定勲監督は、本作の実写映画化にあたり原作をできるだけ再現しつつ(コマを完コピしたカットが多数存在する)、原作の画面に溢れているモノローグを特殊な手法で回収し、映画オリジナルの言葉と繋ぎ合わせている。その挑戦が成功するためには、俳優が登場人物になり切る必要がある。同じく岡崎作品のファンでもある主演の二階堂ふみは、期待に応えた。映画を観終えた後は、マンガのハルナが二階堂にしか見えなくなってくる(例えば、121ページ3コマ目のハルナ)。映画の後で、見比べてみてほしい。映画化とは、原作を読み返すきっかけにもなるのだ。
文=吉田大助
『リバーズ・エッジ』
原作:岡崎京子(宝島社) 監督:行定 勲 出演:二階堂ふみ、吉沢 亮ほか 配給:キノフィルムズ 2月16日よりTOHOシネマズ 新宿他全国公開