「あの占い師って当たるの!?」占い&開運マニアが体験!

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更新日:2018/3/22

『占いに行ってきました!』(柏木珠希:著、日本マンガ塾・鶴羽あき:画/大泉書店)

 鑑定してもらった占い師はなんと150人以上! 正真正銘の占い&開運マニアによる実体験をもとにしたコミックエッセイ本『占いに行ってきました!』(柏木珠希:著、日本マンガ塾・鶴羽あき:画/大泉書店)は、今年こそ占いに行ってみたいと思っているビギナーの方をはじめ、「あの人気の占い師って本当に当たるの?」といった疑問をお持ちの方にもぴったりな1冊です。

■もともと占いに興味がなかった著者がマニアになった理由は?

 本書の著者であるライターの柏木珠希さんは、もともと占いにはまったく興味がなく、中学生の頃には雑誌の占いで盛り上がる同級生を横目に、心の中で「日本中の山羊座が全員同じ運勢なわけないじゃん!」と毒づくほどでした。

 ところがあるとき、「今も昔も成功している人は占いを利用している!!」と知った柏木さんは、さっそく行動を開始。「当たる占い師」のもとを次々と訪ね歩き、「鑑定してもらうプロ」を自認するほどの占い&開運マニアとなったのです。

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予約1年半待ちというスピリチュアル・カウンセリングの加藤眞由儒先生。
生年月日などで鑑定する四柱推命や姓名判断とあわせてみる花札占いの八代真生先生。

ハンコをみただけで持ち主のことがわかるという開運ハンコ店「山本印店」の山本桃仙先生。
神様や仏様がいなくなってしまった神社やお寺に神仏をおろす「神仏霊者」の平原一馬先生。

■個性あふれる17人の「当たる占い師」が登場

 本書では、著者の豊富な鑑定体験から17人の「当たる占い師」を厳選。その「当たりすぎエピソード」の数々がコミックエッセイの形で紹介されています。

 取り上げられている占いの種類は多種多様。手相、タロット、生まれた場所の近くにあって死ぬまで守護してくれるという「産土神社」を調べてもらえる神社鑑定、生まれた日時などをもとに「運気のカルテ」を作成する算哲動態命理学など。道具を用いたり生年月日などのデータから導き出したりする占いのほか、特に道具は使わずに相談者の人となりや人生を見通すスピリチュアル・カウンセリングやサイコメトリー、神霊透視なども取り上げられています。

 また、店主の鑑定が当たると評判の開運ハンコ店や、占いとコラボして相性のよい人同士のマッチングも行っているという美容院など変わり種も紹介。それぞれの占いがどういうものなのか、個性あふれる占い師一人ひとりの雰囲気も含めて描かれています。

 ギャグを盛り込んだ明るく楽しいテイストながら、著者が実際にみてもらったときに言い当てられたことや、アドバイスされたそのあとにどうなったかまで織り込まれているので説得力はバツグン。「当たる占い師」のガイドブックとしてはもちろん、読み物としてもおすすめできる作品です。

■鑑定料もわかる! 「占い」情報が盛りだくさん

 占いのプチ失敗エピソードを自虐ギャグ風に描いた四コマ漫画や「占い」に関するコラムなど、本書は「当たる占い師」を紹介するコミックエッセイ以外のコンテンツも充実しています。

 占いの基礎知識、鑑定料の相場など素朴だけど聞きづらい疑問に答えるQ&A、結婚や転職といった相談内容ごとに合う占いを教えてくれる記事など、「占い」情報が盛りだくさん。とりわけ役に立ちそうなのが、本書で紹介している「当たる占い師」17人の申し込み方法や鑑定料などをまとめたデータリストと、「いい占い師の条件」と「占ってもらうコツ」をまとめたコラムです。いずれも超実用的な内容で、占いをやってみたいという気持ちをあと押ししてくれます。

 恋愛、結婚、就職や転職、引っ越しなど決断が伴う比較的大きなイベントが目の前に迫っているときや、うまくいかないことが続いているとき、そして新しい年の初めには、自分の将来がことのほか気にかかるもの。そうしたときにはもちろん、気分転換にも役立つのが占いです。占いに行きたいと思ったときには、読んで楽しく実用的な本書を活用みてはいかがでしょう。

文=寺島和美