年齢や職業、価値観などがさまざまな8人の女たちの日常を通して、「食」と「性」の本来のあり方が描かれる映画「食べる女」の制作が決定した。公開は2018年9月下旬を予定している。

　原作は、2007年に発売された筒井ともみの著作『食べる女』と『続・食べる女』。冒頭1ページ目から「人はおいしい食事をすると、体が元気になる。いとしいセックスをすると、心が優しくなる」という“スローフード・スローセックス宣言”を掲げたセンセーショナルな短編集を、筒井自身が脚本化。小泉今日子演じる主人公・敦子（トン子）をはじめとした、恋や仕事に悩みながらも奔走する女性たちを8人の超豪華女優陣が演じる。

　原作者の筒井は、映像化するなら2003年に自身が脚本を務めた故・久世光彦の監督作品「センセイの鞄」で共に仕事をした小泉しかいないと考えていたという。ドラマ界の巨匠である久世とも意見が合致していたが、当時は小泉＝敦子と決まっていたわけではなかった。しかし、映像化に向けて筒井がシナリオを書いていく上で物語を再構築。自身の経験や友人の体験談を核に構成されているキャラクターの中から皆を引っ張っていけるような魅力を持ち、年齢的にも最適な敦子を主人公に。結果、原作にはないオリジナルキャラクターとしての敦子が誕生した。

　同作のテーマは、「料理」と「セックス」。筒井自身も自他ともに認める、くいしんぼうの料理好き。彼女が同作のために献立を考えた50品以上もの料理が、大人の「恋愛」と「エロス」を彩っていく。「おいしい女になろう、おいしい男を育てよう」という筒井のメッセージが込められた、貪欲で繊細な女性の欲望を満たす「おいしい」映画が今秋誕生する。

　小泉のほか、沢尻エリカ、前田敦子、広瀬アリス、山田優、壇蜜、シャーロット・ケイト・フォックス、鈴木京香という超豪華なメンバーが、恋に仕事に悩みながらも本来の自分を取り戻そうとする等身大の女性たちを演じる。

「わからない」ということを今日の結論にできるのは女だけなのかもしれません。「わからない」けど、お腹が空いた。「わからない」から、とりあえず美味しいゴハンを食べちゃおう。そんな女達が映画の中で生き生きと食べてます。たくましく生きてます。筒井ともみさんが時間を掛けて下ごしらえをしたこの作品に参加出来て光栄です小泉今日子

　構想約10年にも及んだ同作。豪華女優陣の共演で繰り広げられる物語を楽しもう。

■映画「食べる女」
公開：2018年9月下旬
企画＆原作・脚本：筒井ともみ
プロデューサー：宮田昌広（ギャンビット）、柳迫成彦（東映）、片岡公生、小林勝絵（モロトフカクテル）
監督：生野慈朗
音楽：富貴晴美
撮影：柳島克己
キャスト：小泉今日子、沢尻エリカ、前田敦子、広瀬アリス、山田優、壇蜜、シャーロット・ケイト・フォックス、鈴木京香 ほか

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