いまさら聞けない「円グラフのタブー」…文系でも大丈夫! 仕事に使える統計学
公開日:2018/2/21
一般的なビジネスパーソンが統計学を使いこなすための方法をまとめた、『文系でも仕事に使える統計学はじめの一歩』が2018年2月13日(火)に発売された。
Google社のチーフエコノミストであるハル・ヴァリアンが「今後10年間で最もセクシーな仕事は、統計学者だ。冗談抜きで」と発言し、一時期ビジネス界で話題となったことをご存知だろうか? ITの進歩によってビッグデータの分析が進み、いま統計学の注目度が高くなっている。
統計学とは、「一を聞いて十を知る」方法のこと。文系のビジネスパーソンでも統計学を駆使すれば、データをもとに上司に報告できたり、グラフを見せながら顧客に“直感よりもロジック”を重視したプレゼンができるようになる。
もしも上司から「俺の経験からすると…」とツルの一声が発せられた場合も、数値や確率的な思考を示せば感情的な衝突を回避することが可能に。つまり、統計学を制すればワンランク上のビジネスパーソンになれるということ。「確率的にモノゴトを考える習慣」が身につけば、「仕事も生活もうまくいく、確率の高い方法」が得られるだろう。
シャーロック・ホームズのように「わずかな外観から本人の経歴、素性、性格などを素早く見抜く」という点で、統計学も「科学的な手順に従えば、確率の高い推測」ができる。
同書では、たくさんのイラストや図解、キャラクター同士の会話などを交えながら一つひとつ階段を上がるように統計学のエッセンスを伝授。「正規分布」「平均値」「分散」「標準偏差」「推定」「仮説検定」など、統計学のキーワードをイメージとして理解することができる。また、データの「信頼性」や「尺度」、グラフ化する場合の「注意事項」など、統計学と仕事をつなぐ部分についても取り上げていく。
円グラフは比率(シェア)を見せる場合に有効。そのため、ビジネスでは円グラフが多用されるが、「複数回答に円グラフを使ってしまう」というミスを犯しがち。知らずに他人の前で使うと、ビジネスの素養まで疑われかねない。
統計学の面白さを感じ取れる一冊で、「AI時代」や「IoT時代」を生き残るための“最強の武器”を手に入れよう。
<目次>
プロローグ:ゴミデータからは、ゴミ解析しか生まれない!
1章:急がば急げ、統計学のイッキ読み!
2章:データとグラフで大失態を演じないために!
3章:「平均値・分散」の2つを理解しよう!
4章:正規分布を体感する!
5章:サンプルから母集団の特徴を「推定」する
6章:仮説を立てて、正しいかどうかを確率で判断する!
番外編:「人の直感」は案外、アテにならない?
本丸諒(ほんまる・りょう)
横浜市立大学卒業後、出版社に勤務し、サイエンス分野を中心に多数のベストセラー書を企画・編集。特に、統計学関連のジャンルを得意とし、入門書はもちろん、多変量解析、統計解析といった全体的なテーマ、さらにはExcelでの統計、回帰分析、ベイズ統計学、統計学用語事典など、30冊を超える本を手がけてきた。また、データ専門誌の編集長としても部数増など敏腕を振るう。独立後、編集工房シラクサを設立。サイエンス書を中心としたフリー編集者としての編集力と「理系テーマを文系向けに『超翻訳』する」サイエンスライターとしてのライティング技術に定評がある。日本数学協会会員。著書に『意味がわかる微分・積分』、『身近な数学の記号たち』、『マンガでわかる幾何』、『すごい! 磁石』などがある。
※掲載内容は変更になる場合があります。