米沢牛コンビーフ、オホーツクおこっぺ… 中村明日美子&榎田ユウリが、本気でおすすめする『先生のおとりよせ』【作ってみた】
更新日:2018/3/12
本日2018年2月23日発売の『先生のおとりよせ 2』(リブレ)はこんな書き出しではじまる。14年に発売された、マンガ家・中村明日美子と、小説家・榎田ユウリの共著『先生のおとりよせ』の待望の続刊である。タイトル通り、日本全国津々浦々の「おとりよせ」を、中村のマンガと、榎田の小説のリレー形式で紹介する作品だ。
■一流の作家が描く「食」に、はずれなし!
紹介される「おとりよせ」は、実際に中村と榎田のお気に入りの品々。しかし、登場するキャラクターはフィクションだ。主人公は、著者たちを彷彿とさせる名前と職業の2人の男性、美少女マンガ家の中田みるくと、官能小説家の榎村遥華である。2人はコラボ漫画を執筆中で、偶然、マンションの隣の部屋に住んでいる。性格も外見も正反対の2人だが、どちらもおとりよせライフを満喫しているので、おとりよせを通じて交流が深まっていく。マンガも小説も、基本的に一話読み切りスタイルで、毎回さまざまなおとりよせを紹介。同時に2人の日常の物語もテンポよく進行し、周囲の人々との交流を通じて、仕事や恋などのドラマが軽快に描かれる。
2人のところへ「米沢牛コンビーフ」を持ってきたのは、夫とのトラブルで家を飛び出してきた、みるくのイトコのラララ。どんなときも、「おいしい」は人を元気にする。
一流の作家同士が本気で「食」と「物語」に挑む作品が、おもしろくないわけがない。ファンはもちろん、男女問わず食べることが好きな人は、ぜひ一読をおすすめしたい。あまりにおいしそうな描写の数々に、読み終わったら即(早ければ読んでいる途中に)作中のおとりよせを実行してしまう人も多いだろう。
■米沢牛コンビーフ(スモークハウス ファイン)
最初に選んだのは、スモークハウス ファインの「米沢牛コンビーフ」。作中で、このコンビーフを使ったブドウ入りのパワーサラダが紹介されるのだが、ブドウは秋がシーズンで入手が困難だったため、甘みと酸味を味わえる旬のフルーツということで、専門店に相談して「デコポン」「日向夏」「せとか」 を入手。まずは、もっともスーパーでよく見かけるデコポンで代用してみたところ、コンビーフと野菜がどれもベストマッチで、すばらしいおいしさだった。ブドウがない季節も、通年で食べたいパワーサラダだ。