作家への道はエロから! ポルノ小説を書くべき3つの理由

文芸・カルチャー

公開日:2018/2/24

■ポルノ小説はお金になるのか!?

「天井は低いが、固定読者のおかげで安定して売れる」というのがポルノ小説だ。「フランス書院文庫は発売日に全冊購入する」といった熱心なファンに支えられており、全然売れないということはまずない。その反面で、全体の購入者数というパイが小さいため、ミリオンセラーやアニメ化・映画化などはされにくい。

「大売れはないが大外れもない」が、コンスタントに作品を生み出し、固定ファンに認められていけば、十分な稼ぎになる。

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 小説の場合、売れ行きがよく重版がかかれば、印税も増えるし、人気作家になればスポーツ新聞や男性向け週刊誌での連載の道も開ける。連載の場合、原稿料は原稿用紙1枚あたり1万円前後だというから、とても魅力的だ。

 ポルノ小説を書くべきメリットがおわかりいただけただろうか? 本書には、ポルノ小説のジャンルや分類をはじめ、長編を書くためのハウトゥや企画書作成用のテンプレートなど、小説を書くための実践的なアドバイスが詰まっている。

 そして、巻末に掲載されている「現役のフランス書院の編集長&編集者」インタビューも必読だ。男性作家と女性作家の割合、編集者たちの仕事の時間帯、作家に求めるものなど、ポルノ小説業界の実態を垣間見ることができる。

 ポルノ小説を書いてみようと思ったあなた。まずは、本書を読んでみよう。次に、あなたが小説を応募したいと思うレーベルの新刊をひと通り読破することをオススメする。レーベルごとの方向性、人気のトレンドがわかるだけでなく、自分がどんな文章に興奮し、妄想を掻き立てられるのかが見えてくる。

 そのとき「書けそう」「ヌケそう!」と思ったのなら、それがGOサインだ。恥も外聞も脱ぎ捨てて、あなたの心でじゅくじゅくと淫靡な音を立て溢れ出す妄想を書きまくろう。

 最後にもう一度――勃てよ!! 明日のモノカキたちよ!!

文=水陶マコト