【追悼】科学者ホーキング博士が物理学に与えた功績。博士に関する4冊

スポーツ・科学

公開日:2018/3/16

 2018年3月14日、スティーヴン・W・ホーキング博士が亡くなった。現代宇宙論に多大な影響を与えた「車椅子の物理学者」の訃報により、世界中の膨大な数の人々が深い悲しみや失望を感じているのは言うまでもない。一般相対性理論と関わる分野で理論的研究を前進させた博士は、ホーキング放射と呼ばれる理論の発表をはじめとする多大なる功績を築き上げ、量子宇宙論という分野を形作り、現代宇宙論に多大な影響を与えた人物である。博士とその妻の歩んできた道のりを描いた映画「博士と彼女のセオリー」が話題になったことも記憶に新しい。

 本稿では世界中から愛された偉大な物理学者に追悼の気持ちを込めて、著書と関連書を計4冊ご紹介させていただきたい。

■ホーキング、宇宙を語る ビッグバンからブラックホールまで

「アインシュタインの再来」ホーキング博士が「宇宙はどうやって生まれ、どんな構造をもっているのか」という人類の根源的な問いに正面から挑む本。今では宇宙について語る人間すべてにとって必読の1冊として名高い。

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■時空の歩き方 時間論・宇宙論の最前線

 ホーキング博士をはじめとする理論物理学者たちが、ブラックホールや重力波、タイムトラベルといった宇宙論の壮大なテーマを追求する1冊。宇宙研究のこれまでの成果と今後の展望を、イラストを交えた6篇を読み進めながら味わえる本。

■ホーキング、自らを語る

 ホーキング博士が、初めて自身の言葉で綴った自伝。21歳でALSを発症し、余命2年を宣告された彼が、進行する病と闘いながらどのようにして自分の道を見つけたのかが打ち明けられている。

 難しい物理学ということもあって、どうしても敬遠してしまうような方には、こちらのマンガもあわせてご紹介したい。

■マンガ ホーキング入門 天才物理学者の人生とその宇宙論

 ホーキング博士の波瀾万丈の人生と、難解なことで知られるその宇宙論とを大胆にもマンガで解説した1冊。中高生や理系学問が苦手な方でも気軽に楽しめ、博士の人生を追体験できる1冊だ。

 偉大な物理学者、スティーブン・ホーキング氏の業績を振り返り、哀悼の意を表します。

文=K(稲)