90年代発表された傑作マンガ『宮本から君へ』が若き俳優と監督の手により映像化!

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公開日:2018/4/6

『宮本から君へ』
『宮本から君へ』
新井英樹(太田出版)

大事件だ。1990年代に熱心にマンガを読んでいた人ならば必ず手に取り、トラウマを植えつけられた新井英樹の傑作が今年、相次いで映像化される。秋公開予定とアナウンスされている『愛しのアイリーン』(主演・安田 顕、監督・?田恵輔)も楽しみだが、まずは4月6日からテレビ東京系で放送される『宮本から君へ』。

文具メーカーの新人営業マン・宮本が格闘する、仕事と愛の物語。ひとまずそうまとめることはできるが、物語は前半と後半でがらっと変わる。その変貌をもたらすエピソードが、トラウマ級の衝撃なのだ。主演の池松壮亮は22歳の時(現在は27歳)に原作と出会い、物語と主人公像に惚れ込んでいたそう。脚本・監督を務める真利子哲也も、原作に懸ける思いは熱い。

小説やマンガの映像化とは、既に売れている作品にブーストをかける、大きなチャンスだ。しかし、もしかしたらそれ以上に重要な役割は、まだ名をなしていない新人の“発掘”であり、過去の傑作の“継承”なのだ。今後も新しいチャレンジを、楽しみに待ちたい。

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文=吉田大助

『宮本から君へ』
毎週金曜深夜0時52分から放送中 テレビ東京他
原作:新井英樹『定本 宮本から君へ』(太田出版)
主演:池松壮亮
監督・脚本:真利子哲也