「こまめにメールや電話で報告」はNG? ビジネスでも恋愛でも「男性」との関係をこじらせない方法
更新日:2018/4/16
男は論理的っていうから論理的に合理的に話してるのに全然伝わらないじゃないか! 怒るポイントがさっぱりわからん! と一度でも理不尽な思いをしたことのある人に必読の書がある。『「男」をわかるほど、すべてがうまくいく。』(潮凪洋介/すばる舎リンケージ)だ。
「女性は気分屋で感情的、論理でつめても無駄」みたいなことを言われがちだが、男性も似たようなものだと個人的には思っている。男社会の嫉妬は女性のそれよりややこしいことは往々にしてあるし、女性がヒステリックに怒る以前につとめて冷静に語りかけていたことを、ただただ聞いていないケースも少なくない。同じ人間だと思うから腹が立つのであって、男の人の感情論も尊重せねば……と思っていたのだが、それにしても男の人ってこんなにめんどくさいの? こんなに気にするところがズレてるの? と本書を読んで驚いた。そりゃあ、こじれるわけである。
たとえば冒頭の「男の理解度」チェックシート。YesかNoかで答える質問の1つ目の「男性との世間話で、『〇〇さんって、年収が1000万もあるんだって!』と言ったことがある」には、「No」と答えるのが正解なことくらいわかる。だが「こまめにメールや電話で報告すると、男性側の確認が煩雑になるので、なるべく減らすよう心がけている」がNGだなんて思いもしなかった。なんで? だって男の人ってめんどくさいこと嫌いじゃん? と思いながら回答にあたる章を読んで驚いた。そ、そんな心理が働いていたの? 男の人って本当に思った以上にデリケートなんだね……? と目からうろこの解説だった。
一口に「プライドを傷つけてはいけない」「優しくしたほうがいい」といっても、女性がよかれと思ってすることと、男性が望んでいることのあいだには大きな溝がある。なぜなら、そもそも思考回路がちがうのだから。「控えめに一歩下がってデキる男を疲れさせる」「褒めすぎてウソくさく、あるいはバカにしてると思わせる」など、「男の人ってこうなんでしょ」とうわべだけで行動すると失敗しがちな例が、本書では数々述べられている。
本書がおもしろいのは、いわゆる恋愛・結婚指南書ではないところにある。もちろん彼氏や夫をむやみに怒らせたり嫌われたりしないために必要な情報でもあるのだが、たとえば会社やサークルなどの場で円滑なコミュニケーションをとるために重要なアドバイスであるような気がする。やるべきことはちゃんとやって、成果も出しているのになぜか上司にすげなくされる。適度な距離感でつきあいたいけど、先輩相手に素っ気ない態度もできないし、どうすればいいかがわからない。何度説明しても後輩がわかってくれない……。あらゆる場面において、「対・男」でこじれないためのアプローチが満載だからだ。
可愛げと愛嬌をもって、男性が気分よくなるような振る舞いをする。それは決して、媚びではない。円滑なコミュニケーションをとるための賢さだ。「なんで⁉」と憤る前に、まず男性の思考回路を探ってみると、案外悩みもすんなり解決するかもしれない。
文=立花もも