幸せを感じないのは太陽の浴び方が間違っているせい? 不調をリセットする生活習慣
更新日:2020/5/11
「よく眠れない」「疲れやすい」「ネガティブになりがち」。
このような不調に悩む人は多い。どうせストレスのせいだから、と片付ける前に、今朝起きてから今まで、今日どのくらい日光を浴びたか思い出してほしい。ここで紹介する『自律神経をリセットする 太陽の浴び方』(有田秀穂/山と溪谷社)によると、現代人が抱える不調の多くは「太陽をあまり浴びない生活」に要因があるらしいのだ。
■幸せホルモン=セロトニンは、太陽を浴びて活性化される
本書で解説されているのは、太陽を浴びることで脳内に分泌される「セロトニン」という物質。このセロトニンは、朝の心地よい目覚めをもたらし、心をポジティブにし、自律神経を整え、姿勢や顔の表情を引き締め、身体の痛みを調整する、といった健康的な生活に欠かせない働きをする。別名「幸せホルモン」とも呼ばれ、セロトニンを増やす薬は、うつ病治療にも用いられているそうだ。
こんないいことずくめのホルモンなら、ぜひとも脳内にたっぷり分泌しておきたいところだが、それには太陽光が必要不可欠。仕組みを簡単に説明すると、脳幹に数万個あるセロトニン神経が、目の網膜に入った太陽光の刺激をスイッチにして活性化されるのだという。
「電灯の光なら一日中浴びてるけど……」と思うかもしれないが、セロトニン神経の活性化には、2500~3000ルクス以上の照度が必要といわれているため、500ルクス程度の電灯光ではとても足りない。ちなみに太陽光の照度は1万ルクス以上ある。日に当たるのはせいぜい会社に行き帰りする屋外の数分、日中は電灯が煌々とついた会社に缶詰という、現代人にありがちな生活では、慢性的にセロトニンが不足しがちなのだ。