仕事も家事も人生もサクサク! 思い通りになんでもはかどるシンプル心理術

暮らし

公開日:2018/4/30

『面白いくらいすぐやる人に変わる本』(内藤誼人/三笠書房)

 この春、進学や就職、引っ越しなど、新しい環境で気持ちを新たにスタートした人も多いだろう。会社での仕事に限らず、家事や勉強、部屋の片づけなど、何事も最初が肝心!と張り切ってみたものの、実際は忙しいばかりの毎日で余裕がないなんてことはないだろうか。まだ新生活のペースが掴めず、思い通りに物事が進められないとモヤモヤしている人に、『面白いくらいすぐやる人に変わる本』(内藤誼人/三笠書房)はおすすめの1冊だ。目の前のいろんなことがサクサク片付くノウハウを、心理学にもとづいて分かりやすく解説してくれる。

■「やることリスト」をしっかり作っておく

 サクサク物事が進められない人の特徴は、「なんとなく」で動き出して、あれもこれもと手を付けるため、本当に大事なことが後手に回ってしまうことだという。

 やるべきことを最初に書き出して、見える形にすると優先順位が見えてくる。そうすれば何かひとつが片づいた時に、迷わず次の行動が開始できるのだ。

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■「私は、なんでもサクサク片づけられる」と肯定的に思い込む

 予定通りに物事が進まない時、思い悩んで歩みを止めたり、自己否定的な言い訳をしたりするのは逆効果だという。人間は自分の貼ったレッテルの通りに行動し、それが周囲からの評価にもつながってしまうらしい。自己暗示の効果は、心理学の論理でも実証されている。

 ひとつでも上手くいかないことがあるとつい弱気になってしまいがちだが、そんな時こそ「私はなんでもサクサク片づけられる」、そう思い込んでいっそ大風呂敷を広げてみよう。

■仕事の早い人は「他人の時間」も管理する

 相手のある用事は予定外の時間や労力をかけてしまいがちだが、「何時まで!」と先に宣言をしておけば、相手の分の仕事やスケジュールも自分のコントロール下に置くことができる。例えば、上司に押印をもらわなければならない書類なども、いつまでに必要かを明確に伝えておけば、後回しにされる危険を回避できるだろう。電話で話す際や会議などの時も、同様に始める時点で終了時間をはっきりさせておこう。

 この他にも、「どうにもはかどらない時は『なにくそ!』とつぶやいてみる」「『図々しい割り切り』も時には必要」など、本書に紹介されているノウハウには、ポイントごとに要約されたメッセージが添えられているので、忙しくてゆっくり本を読むヒマもないと嘆く人にもおすすめだろう。

 本書における著者のメッセージは「考えすぎるのをやめて、とにかく動こう!」「手を抜かずに、ムダを省こう!」のように、いたってシンプルなものだ。また、紹介されているノウハウはどれも、すぐに始められる簡単なことばかりなので、頼もしい。

 今目の前にあることがスッキリと片づけば、フットワークも、心も軽くなる。心理学的な効果を活用して山積している物事を済ませたら、趣味や遊びを楽しむ余裕を手に入れよう。

文=鋼 みね