Twitterを活用して速読上達!? 速読王が教えるスゴ技
公開日:2018/5/4
「読書量を増やしたいけど忙しい」。そのような相談は後を絶たない。この問題を解決するためには、まずは読書のための時間の確保が重要であると思われるが、それでも時間の限界はあるだろう。そこで次に取り組むべきは、必然的に読むスピードを速めるということになる。そしてこれを苦手と感じる人がかなり多いようだ。
私個人としては趣味の文学作品や哲学書なんかを、頭を抱えて葛藤しながら牛歩で読むのも大好きなのだが、だからといって全ての読書がそうやってうまくいくわけではないとも同時に感じる。読書を人生に役立つものとして活用したい場合は、幅広く数をこなさなければならないからだ。特にビジネスのための読書ともなれば、この問題は避けて通れないだろう。
だがやはり速読というと「スピードが上がる分だけ理解度や記憶量は下がるのではないか」という疑念をどうしても払拭できない方も多いことだろう。そこで本稿でご紹介したいのは『速読日本一が教える すごい読書術 短時間で記憶に残る最強メソッド』(角田和将/ダイヤモンド社)という読書術の本だ。
■速読のためのTwitter活用術!
速読する際の障壁として、「頭の中で音読してしまう癖」が本書では挙げられている。小学校の国語の授業で音読をする教育自体には価値があるが、その時に染みついた癖が抜けないまま大人になって文章を読んでいると、自然と頭の中でその文章を音声的に認識してしまうのだという。
このような無意識の癖から抜け出すために、「見て理解」しようとする癖を意識的につけていく必要があると著者は説く。その訓練として、本書ではTwitterの活用が挙げられている。140文字という制限のあるTwitterの投稿内容(ツイート)は、一度に見る範囲がかなり狭くなることから、パッと見である程度の内容を把握しやすい。
他人の投稿したツイートを、「読む」ではなく「見る」と言う人も確かに多い。その感覚を読書に持ち込んで、本の文章も「見て理解」すべきだと著者は説いている。
■気になっても立ち止まるな! とりあえず付箋!
読書中に気になる文章や言葉が出てきたとき、立ち止まって調べたり、前のページに戻って確認したりという作業は、速読という価値観に限定して見るとかなりのタイムロスだ。また読書の流れを止めて考え込むと、1冊を読みきるための集中力も持続しにくくなる傾向がある。このようになりがちな人は、まずは「読みきる」癖をつけるべきだと著者は説く。
どうしても気になるのであれば、そこに付箋を貼るだけして、とりあえず先を読み進めるべきなのだという。そうやってとりあえずは「読みきる」ことで達成感を味わい、それと同時に「もっと読みたい」と意欲が生まれるのだ。またこの意欲によって、「もっと読むにはもっと早く読む必要がある」と、自然のうちに速く読もうと心掛ける癖もつくのだ。
ビジネスで成功を収めた人達の共通点として、「読書量が多い」という点はよく挙げられる。本書は、読書によって自身に磨きをかけたいビジネスパーソンにとって、良き助け舟となることだろう。
文=K(稲)