一流と呼ばれる人は気配りの達人。ハイクラスな人が教える「人に好かれる」秘訣
公開日:2018/5/8
テレビや映画で人気の芸能人、国際大会で活躍するスポーツ選手、世界的大企業の経営者、あるいは国家を代表する大物政治家。上流階級や“セレブ”と呼ばれる人々は、そこにいるだけで圧倒するような存在感を放っています。まるで別世界の住人のように思えてしまいますが、私たち一般人でも努力次第で彼らのような圧倒的品格を身につけられるかもしれません。
『ハイクラスな人の気配りの習慣』(吉田正美/ベストセラーズ)は、コンシェルジュとして800名以上のVIPをエスコートした経験を持つ著者が、さまざまな業界で一流と呼ばれる人々の立ち居ふるまいを紹介しています。
著者は、ハイクラスな人をお手本として美しい仕草や言動を身につけることで、自然と周囲から好感を抱かれるようになり、仕事も家庭もスムーズにいくようになるといいます。
それでは、ハイクラスな人が自然に行っていることとは、いったいどんなものなのでしょうか。
■ハイクラスな人はスタイリッシュ(外見について)
ハイクラスな人は、「その他大勢」とは違う特別なオーラを発しています。その輝きの源泉は、凛とした姿勢、笑みをたやさない表情、スーツの着こなしなどの身嗜みにあるといいます。私たちがまず気をつけるべきは、以下のような点です。
・ビストロ・ポジション(お腹を引っ込めて尻に力をいれる)で立つ
・デコルテ(胸襟)を広げる
・笑うときは口角をしっかり上げる
・靴とベルトにはお金をかける
・スーツにシワを出さない
・くるぶしソックスはNG
書き出してみると、すぐにでも真似できそうなものが多いことに驚きます。とくに姿勢は重要で、「ハイクラスな人に猫背の人はいない」と断言するほどです。常に清潔感を与える服装を心がけ、明るい笑顔をデフォルトの顔にしましょう。
そしてたまには贅沢をしてランクの高い旅館や料亭へ行って雰囲気を味わう。そうすることで、トータルでエレガントな雰囲気をかもし出せる人になっていくといいます。
■ハイクラスな人は気配りの達人(内面について)
ときには相手の立場が下とみるやスタッフに対して横柄な態度を取る人もいるそうですが、よりハイクラスな人になるほどスタッフ相手にも物腰の柔らかい「気配りの達人」なのだそうです。気配りとは、例えば次のような点です。
・文句を言うことやネガティブな行動をとらない
・些細なことでも凡事徹底する
・どんな相手も分け隔てなく大切にする
・別れ際こそ、心を込める
・どんなときもレディファースト
・これから会う相手について経歴や好みなど下調べをする
著者も仕事を始めた頃は、パーティの司会や案内で不慣れなときもあったそうです。そんなとき大企業の重役や著名な政治家など、ハイクラスの方々が率先して場を和ませたり、トークを繋いだりして助けてくれたことに感動したそうです。
ハイクラスな人は自分をハイクラスだとは思っていません。それは他人が決めることだからです。社会的地位があっても人の品格はごまかせません。本当の品格を身につけるのであれば「相手の肩書を見ない習慣を持ちましょう」と説いています。
本書では、著者が仕事で出会った著名人のエピソードがいくつも語られています。いずれの方々も人柄の良さがエピソードを通じて伝わってきます。自分よりも他人に尽くし、さりげなく恩義を抱かせる人徳が、本当の品格なのかもしれません。
文=愛咲優詩