まず部屋を見回してみて! 1年で100万円貯まるお片づけの秘訣

暮らし

更新日:2021/8/30

『1年で100万円貯まるすっきりお片づけ生活』(丸山晴美/宝島社)

「お金が増えたらなぁ~」と思っていても、給料は上がらない、物価は上がる、お金は増えるどころか減っていくばかり…。なんとかしなければと思っても、なにからしていいのやら迷う人たちむけて『1年で100万円貯まるすっきりお片づけ生活』(丸山晴美/宝島社)が刊行されました。本書では部屋をすっきり片づけて、暮らしを効率的にすることで浮いてくるお金についてレクチャーしています。

 本書の著者は、ファイナンシャルプランナーであり消費生活アドバイザーの丸山晴美さん。お金の管理、運用のアドバイスなどがわかりやすく、マネーの専門家としてテレビ、雑誌などで幅広く活躍されています。丸山さんは冒頭で「まず部屋を見回してみてください」といいます。そして、クローゼットにサイズの合わない衣類、リビングにろくに使っていないソファ、機能していない収納道具など、家にあるモノが本当に必要なモノかを問いかけます。こうしたいらないモノたちはすべて、自分や家族がお金を使って買ったモノたち。いらないモノにどれだけのお金を使ったのか…考えるとゾッとします。

 丸山さんは、お片づけはこれまでの自分を見つめ直すきっかけになり、無駄なモノを捨てることで「貯まる体質」に変えていく方法を紹介しています。まず、第1章ではお金が貯まらない原因を探り、第2章ではお部屋別にお金が貯まるお片づけの方法、第3章はクレジットカードなどお金のお片づけ、第4章では食費やレジャーなど生活のお片づけについて、徹底的にレクチャーしています。これまでの当たり前にやってきたこと思ってきたことを見直し、1年で100万円を貯めていく! そのハウツーの一部を紹介したいと思います。

advertisement

■お部屋別・お金が貯まるお片づけ「リビング」

 自分や家族のモノが集まりやすいリビングは、モノが増えやすい場所です。リビングのお片づけポイントは、とにかくモノをあちこちに置かないことだと丸山さんはアドバイスします。テーブルや床の上にモノを置いたままにせず、モノはしまってあったところに戻すことは大前提。家族で使う文房具や日用品は、種類ごとに決まったところに収納すること。そうすることで必要なときにすぐに取り出せて、ダブリ買いも防げます。効率のいい片づけは時間の貯金につながるのです。

 そして、その他にもリビングをすっきりする方法として、丸山さんはソファやテレビを持たないことを提案しています。テレビもソファも必需品のように思えますが、どちらもなくてもいいモノだと断言。その理由として、大型テレビを買ってしまうと、それを置くテレビ台も必要となり、テレビ回りで部屋のスペースをかなり取ってしまうこと。そして、ソファもテレビと同様にスペースを取ることや、購入費の高さ、搬入の手間などがあげられています。現在ではテレビ以外に、タブレットでも映像や動画が見られます。テレビやソファがなくなった分、小さな部屋に引っ越せば、その家賃分のお金を貯めることができるというわけです。具体的な数値にすると、ソファを買わないことで5万円、大型テレビは10万円ほど節約できるといいます。なにげなく暮らす毎日ですが、自分にとって本当に必要なモノがなにか、定期的に考えて見直すことが肝心だということがわかります。

「当たり前のようにやっているけど、コレって本当に必要?」本作を読んで、家にあるモノをちょっと引いた感じで見てみましたが、なくてもいいようなモノが出てくる出てくる…。こういった無駄を知って、不要なものを手放して買わないようにすれば、1年間で100万円貯めることも夢じゃないかもしれません。収入が少ないからお金が貯まらないとモヤモヤしている人にこそ読んでほしい一冊です。

文=なつめ