「むるつょし」「しぼむへ」…ひらがな5文字の奇跡にハマる人続出! SNSで話題の『ひらがなポーカー』
公開日:2018/5/16
カードゲーム好きを中心に『ひらがなポーカー』(学研プラス)の人気が広がっている。このゲームは、本来のポーカーのように役を揃える代わりに、ひらがな5文字以内で一番面白い言葉を作った人が勝ち。ひらがなさえ読めれば、役を覚える必要がないので、小さな子どもから大人まで気軽でカンタンに楽しむことができる。
ひらがな5文字は、1つの言葉でもいいし、2つ以上の言葉を組み合わせてもいい。手持ちのカードでいろんな言葉を取っ替え引っ替えしながら、う~んと頭を悩ませてみよう。カード交換は2度までできる。この5文字というのがじつに絶妙な文字数で、普段なら想像できないような奇跡の一言がキランと思い浮かぶことがある。ここでは、先日まで公式Twitterで行われていたキャンペーンの投稿作品から、面白いものを紹介したい。
「しぼむへ」は、このキャンペーンで見事に大賞を獲得した投稿。投稿者のツイートには「出た!? 出てない?!『しぼむ屁』」と添えられている。たしかに、しぼんでしまったら出ないよね? 思わず、頭の中でぼんやりとお尻のあたりのことを考えながら、想像が広がってしまう一手だ。屁がふくらむことは想像できても、しぼむことなど誰が考えつくだろうか!? 手元に偶然「し/ぼ/む/へ」というカードがあったからこそ生まれた、まさに奇跡の言葉だと言える。ひらがなの羅列から、人を笑わせるための黄金ワード「屁」を拾い出したところも素晴らしい。
「惜しい!! もう少しだったのに!!!」という言葉と共に紹介されたのは「むるつょし」。このゲームの発案者であるシエさんが偶然引き当てたという「やくみつる」に続く、ひらがな5文字のタレント名だ。これでも十分にその人の顔が思い浮かぶし、むしろこのビミョーな違和感にひねりが効いていて、面白さを倍増させている。「る」や「ょ」の偶然の出会いに乾杯! そして次は「みのもんた」「さだまさし」あたりにも挑戦してみてほしい。
「おめでみー」は、“自分でシリーズ”という説明つきで投稿された。自分で自分を祝うというのは若干残念な感じもするが、語尾の「みー」がなんともいえない愛らしさを醸し出している。もし一人で誕生祝いをすることがあれば、ケーキの写真と一緒にSNSで「おめでみー」とアピールしてみよう。周りのみんながあたたかい気持ちになって「おめでとう」と返してくれるに違いない。こんな言葉がじわじわと浸透して、いずれ「ひらがなポーカー」から広辞苑に載るような新語が誕生する日も近い!?
勝負でヒートアップするのもいいが、出た言葉を通じて会話や笑いといったコミュニケーションを楽しむのもいい。たとえば、「つい へそで」は、投稿者が里帰りした姉夫婦と遊んだときに出た5文字だという。親戚との再会というのは、ちょっと気を使ってしまうことも多い。そんなときこそ「ひらがなポーカー」が活躍する。この投稿者も姉夫婦から「ついヘソで、いったい何を!?」という静かな視線を浴びながら、その場の空気は一気に和んでしまったはずだ。ほかに、出会ったころの情熱を取り戻したいというカップルや、産後クライシス寸前という夫婦が子どもが寝静まった後に遊んでみることもオススメしたい。
たった5文字、されど5文字。二度と同じ手は出ないかもしれないし、出会う言葉の可能性は無限大だ。ルールは簡単だが、けっこう頭を使うので脳トレにもいいし、勉強してくれない子どもがゲーム感覚で言葉を覚えてくれるかもしれない。『ひらがなポーカー』は、ここで紹介したような面白さを競う遊び方のほかに、しりとりやクロスワードとして遊ぶこともできる。ぜひ一家に一台、いや一人一組、バッグに忍ばせてみてはいかがだろうか。
文=吉田有希