あなたの心にも棲んでいる「しなくていいよ」と耳元でささやく鬼の声
更新日:2018/7/9
はじめまして。『僕らの魂が地球に放り込まれた理由』の著者・石田久二(いしだひさつぐ)と申します。2018年5月25日に発売された本書にまつわるサイドストーリーを、これから7回にわたってお伝えしたいと思います。【5/7回目】
「煩悩」からスタートするボクの物語ですが、煩悩の本質を一言で説明するなら「自分は変わらず、周りを変えたい」となるでしょう。なぜ、仮想通貨に手を出すのか? 自分は10万円を出すだけで、それが千倍になれば1億円。自分は何一つ変わっていないのに、資産だけ一億円になる。しかし、残念ながらそんな話の多くは思い通りになりません。もちろん一部にはいるのでしょうが、調子に乗って使いまくって、税金が払えず実刑食らって人生転落、なんて話もありますから。
もしも本当に一億円が欲しかったら、きちんと勉強して、行動しなければならない。つまり、自分が変わらなければなりません。だけど、そうしない。結局、人は「変わりたくない」のです。占いに依存する人の特徴もこれ。ステキな人と結ばれるには、それにふさわしい自分になる必要があるのに、今の自分を認めてくれるだけの、耳心地いい言葉を求めてさまようだけ。
人は本質的なところで「変わりたくない」し、「認められたい」だけの存在。変わらなくていい、そのままでいい。しかし、そんな環境や言葉ばかりを求めていても、一時的な安らぎがあるだけで、成長もなければ、願いが叶うこともありません。そうやって、今よりもう一歩前進する、本当の意味での願望実現を妨げるのがまさに心に潜む「鬼」です。
たとえば「早起きしたい」と思ったとします。いつもより30分早く起きるだけで、立派な成長です。しかし、いざ目覚ましが鳴ると、「起きなくてもいいよ、今起きたところで昼間に眠くなったら逆効果だし、起きたところで何も変わらないから」などとささやく声が聞こえます。それが鬼の声。
3カ月前に知り合った経営者の男性と付き合うよにうなり、いよいよ結婚をほのめかされた。しっかりした身なりだし、何より自分のことを理解し、全面的に認めてくれる。理想の相手だ。しかし、その前にどうしてもチャレンジしたい事業があり、そのための資金として500万円が必要と言われた。これがないと結婚は難しいと言う。「自分が500万円を用意するのは厳しいけど、こんなに自分のことをわかってくれる人はいないよ。借金してでもお金は用意しよう」などとささやく声が聞こえます。それが鬼の声。
そうやって甘いだけの鬼の声に従い、いつまでも早起きできない自分、結婚詐欺にあって人生がめちゃくちゃになる自分が残る。でも、実は気づいているんだ。あれが鬼の声だってことを。
もしもその時、「神様の声」を聞くことができていれば。「三人寄れば文殊の知恵」の文殊菩薩は左手に巻物、右手に剣を持っています。巻物は知恵の象徴だろう。では、剣は? それは「誤った考え=無明の煩悩」を切るためと言われています。
本書で「知恵神獅子之晃」の名で登場する文殊菩薩ですが、どのようにしてボクを煩悩から解き放ってくれるのでしょうか?
石田久二(いしだひさつぐ)
メンタルコーチ、講師、旅人、株式会社アンサー代表取締役。夢実現のライブセッションを主宰。大学卒業後、世界を放浪し、大学院、ニート、契約社員を経て2005年に独立。その前年から始めたブログは14年間毎日更新。「宇宙の法則」の実践により、収入、時間、家族、仲間、健康のすべてを満たしたライフスタイルを実現。2004年より天台修験の導師に師事し、滝行はこれまで1400回以上に及ぶ。魂を揺さぶるエモーショナルな講演スタイルに熱烈な人気を博す。