日本らしさは『恋空』や“トラベルポーチ”にあり!? 伊で大ベストセラーの『I LOVE TOKYO』がついに上陸!【連載第1回】

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公開日:2018/6/8

「トーキョーは、私たちが小さな子供の頃に見た夢の国。訪れれば、あの夢が現実になる」と語るのは『I LOVE TOKYO』(岩田デノーラ砂和子:訳/学研プラス)の著者ラ・ピーナさん。Facebookのフォロワー数は50万人越えという人気のラジオDJでありミュージシャンの彼女は、子供の頃から40回以上東京を訪れているという大の日本好き。同書は、イタリアで5万部以上を売り上げ、2017年のノンフィクション部門ランキングでは9週連続第1位を記録。「日本を愛しているイタリア人は、私だけじゃないってことよね」と快哉をあげる彼女の東京ガイドブックの日本語翻訳本がこのたび発売された。

 いったいぜんたい、なにがそんなに魅力的なのだろう。どんなに好きでも、さすがに飽きるころなんじゃないか? と思いきや、さすがアモーレの国の住人、愛があふれて止まらない。ピーナさんならではの視点で語られる、魅惑のTOKYOを彼女とともに旅してみたい。

■旅を整えてくれる、日本製トラベル・ポーチ

スーツケースに“立てて”収納するのがコツ! コンマリさんメソッドとラ・ピーナさんオリジナルメソッドをミックス! ラ・ピーナさんは、日本人から、それぞれのものには適した場所があるということを学んだそう。

 旅行前や旅先でちょっとしたポーチが必要になったとき、空港で女性誌を買い足した経験のある女性は少なくないんじゃないだろうか。丈夫で、安価で、かわいい、さまざまなサイズのポーチを手軽に手に入れられるのは、日本人にとってごくあたりまえの日常だ。だけどこの“日本製トラベル・ポーチの無限コレクション”こそ、ピーナさんが日本旅で手に入れた大きなもののひとつ。行くたび新作を手にするおかげで、スーツケース整理もかくだんに便利に! その収納術は、我々も見習いたいところだ。

■広い東京のどこへ行くのがあなた流? トラベルチャート

 東京は、面積のわりに行くべき場所が多すぎる。レトロな風景を味わいたいのか、最先端の流行に触れたいのか、ポップカルチャーの沼にはまりたいのか。さまざまなガイドブックが目的別に場所をおすすめしているが、ピーナさんは4大エリアとして、渋谷・浅草・銀座・新宿を紹介。さらに「性格タイプ診断」によってどのエリアがあなたに向いているかを見つけるトラベルチャートを自作しているのだ。

 最初の選択肢こそ「パンドーロ派かパネットーネ派か」とイタリア様式だが(つぶあん派かこしあん派かを聞くようなものらしい。説明があるのでフィーリングで選べる)、猫派か犬派か、ファーストキスはどんなか、など、日本人がためしてみても楽しいはず。

<結果は?>【A】渋谷【B】銀座【C】新宿【D】浅草

■外国人が感じる“日本らしさ”はここにある!

 出発前に日本を予習するため、おすすめの映画やテレビはなにか? 筆頭にあげられた『ロスト・イン・トランスレーション』に添えられた説明は「東京とTOKYOのはざまで」。この映画を初めてみたとき、外国の方の目に日本の日常はこんなふうに映っているのか!と衝撃を受けた。視点を変えれば、世界も変わる。ピーナさんの案内するTOKYOはまさに書籍版の『ロスト・イン・トランスレーション』なのだ。

『崖の上のポニョ』や『SAYURI』はともかく『恋空』や『テラスハウス』が紹介されているのには驚くが、ポイントは彼女がどこに“日本らしさ”を感じているのかということ。その目線であらためて作品をみてみると、新たな発見があるかもしれない。

文=立花もも

<第2回に続く>