直感的にわかるイラストで1万語レベルの語彙を増やそう! 語源で学ぶ新タイプの英単語集
公開日:2018/8/1
誰もが受験のときに苦しめられたであろう英単語の暗記に、“語源”という切り口から効率的な勉強法を提案する『英単語の語源図鑑』(清水建二、すずきひろし:著、本間昭文:イラスト/かんき出版)が好評だ。英語の“学び直し”をしている大人たちからは、「受験のときにこれがほしかった!」という声が相次いでいる。
世の中にはたくさんの英単語集がある。「試験に出る」単語集、「例文」で覚える単語集、「ゴロ」で覚える単語集…などなど。だが、40年間英語を指導してきた著者は、「もっとも効率的な英単語の覚え方は、語源学習である」と断言する。本書はそのための英単語集だ。
英単語における「語源」とは、漢字で言うところの「へん」や「つくり」に当たるもので、いくつかの語源が組み合わさって単語の意味が作られている。多くの場合は、次のような3つの語源に分かれているのだという。
【例】injection(注射する)
→in(中に;接頭辞)+ject(投げる;語根)+ion(もの;接尾辞)
ここで、「ject(投げる)」というイメージがつかめると、“芋づる式”に語彙を広げることができる。
projectは、pro(前に)+ject(投げる)→映し出す
rejectは、re(後ろに)+ject(投げる)→拒絶する
ejectは、e(外に)+ject(投げる)→排出する
本書では、チャプター1からチャプター12まで、各チャプターで1つずつ重要な「接頭辞」のグループを取り上げ、まずはその接頭辞の意味と使用例を解説している。その後、下図のように同じ接頭語を持つ単語を紹介し、その語に使われている「語根」を解説、さらに同じ語根を持つ単語を紹介していく…という構成になっている。ひとつのチャプターごとに、5~15項目が用意されており、合わせて103の語根・約1000の単語をカバーする。
イラストは、単なる「挿絵」ではなく、語源が持つ意味を直感的に理解できるよう工夫されている。語源の知識とイラストの力を借りて学習すれば、英単語は、無意味な文字の羅列から、「意味のある言葉のつながり」へと変わり、記憶に深く刻まれるようになる。また、知らない単語が登場したときにも、語源を知っていればある程度“あたり”をつけることができ、だいたいの文脈を把握しやすくなったりもする。
「英語を勉強し直そう!」と思い立ったとき、基本的な単語の暗記は避けて通ることのできない関門だ。しかし、本書ならばその単調さに挫折することなく、むしろ知的好奇心を刺激しながら、楽しく学習できるはずだ。
【主な目次】
Chapter 1 ・・・ad-(~方へ、~の方を)
1-1 administer/mini=小さい
1-2 advocate/voc, vok, vouch=声、呼ぶ
1-3 admonish/mon=示す、警告する など
Chapter 2・・・con-, com-, co-(共に)
2-1 conform/form=形
2-2 contract/tra(ct) =引く
2-3 congress/gre(ss), grad=行く、進む など
Chapter 3・・・de-(離れて、下に)
3-1 decide/cide, cise=切る
3-2 debate/bat=たたく
3-3 depart/part=分かれる、部分 など
and more…