いつものスーツや私服が激変! 最速でおしゃれ男子に見せるコツ
公開日:2018/9/23
ファッションの悩みは男女共通である。スーツ姿がもっさりして見える、いろいろと頑張ったつもりなのに私服がダサい気がする……。そんなファッション迷子状態に陥ってしまっている男性陣もいるのでは?
人の服装というものは第一印象を左右する。特に、ビジネスやデートといった勝負の場では、できるだけ自分をよく見せたいと思う人も多いはずだ。
そうした試みがなかなかうまくいかないのだとしたら、それはあなたがまだ本当に自分を魅力的に見せてくれる服を知らないせいかもしれない。
「簡単にわかれば苦労しない」という人もいるだろう。しかし、そんなファッションを諦めかけている人のためにこそ『骨格診断×パーソナルカラー 賢い服選び』(二神弓子/西東社)は存在する。
おしゃれはセンスじゃなくて、理論である。そう、実はおしゃれに見せるためには一定の守るべきルールがあるのだ。そして、このルールにとりあえず従っておけば、生まれ持っての美的センスとはまったく関係なく、なんとなく好感度の高い着こなしができる。
著者によれば、大人の男性が好感度の高い着こなしをするためには3つのポイントがあるという。
1つ目は、ほどよくおしゃれに見える「定番」の服を選ぶこと。
2つ目は、清潔感があり、落ち着いた印象になる「きれいめ」の服を選ぶこと。
そして、3つ目が「似合う」服を着ることだ。これが単純なようでいて、なかなか難しい。「それがわからないから困っている」という人もいるかもしれない。
ここでいう「似合う」とは「その人の生まれ持った身体の特徴を最大限に生かす」ことを指す。生まれ持った骨格や肌の色は人それぞれ違う。自分の持つ本来の魅力を引き出すためにも、各自の身体が持つ個性に合わせて服を選ぶ必要があるというわけだ。
それでは、自分でも把握しきれない個性をざっくりと理解するためにはどうすればよいのか。
それを見つけるための魔法のルールが、本書で紹介されている骨格診断およびパーソナルカラーである。
「骨格診断」は、身体のラインと質感の特徴を診断し、似合うデザインと素材を導き出します。「パーソナルカラー」は、肌・目・髪の色の特徴を診断し、似合う色を導き出します。
この2つのルールを押さえれば、自分に似合うデザインや柄、素材、色をある程度理詰めで導き出すことができる。そこに、センスなどという主観的な要素は一切ない。
一般的な骨格診断では骨格タイプをストレート、ウェーブ、ナチュラルの3タイプに、そしてパーソナルカラー診断ではカラーをスプリング、サマー、オータム、ウィンターの4タイプに分類する。全部で12通りある組み合わせのうち、自分がどこに当てはまるかがわかれば、その時点でコーディネートやアイテム選びの方向性が確定する。
例えば、ストレート×サマーに当てはまる人は、胸板など体の前後に厚みが感じられる体つきで、体形をすっきり見せられるシンプルできれいめの着こなしが得意。また、青みがかった柔らかい色が似合うので、グレーやネイビーをベーシックカラーに取り入れるとコーディネートがまとまりやすい。
ここまで大体の方向性が見えれば、あとはどうにかなりそうな気がしてこないだろうか。
骨格診断・パーソナルカラー診断の守備範囲は広く、普段の私服選びはもちろんのこと、ビジネス用のスーツやワイシャツ、ネクタイを選ぶときにも応用が可能だ。
もしグレー系のスーツを選ぶなら、どんな系統のグレーを選ぶべきなのか。ネクタイの柄の大きさ、あるいはスーツの襟の幅はどれくらいがベストか。そんな細やかな疑問にも答えてくれる。
ディテールまで手を抜かず、好感度の高いビジネスファッションを追求している人にとっても本書の記述は役立つだろう。もちろん私服の選び方を見直したい人にもおすすめである。
外見より中身が大切という説もあるけれど、第一印象に関してはやはり「見た目」は重要だ。その意味で、ファッションは武器になる。
就職活動や明日の商談に、あるいはプライベートに、今すぐ使える武器を手に入れよう。すべての頑張る男性に、本書の一読をおすすめしたい。
文=紀村真利