かわいい少女たちが惨殺に拷問… 萌え×鬱×グロなアニメまとめ
更新日:2018/10/9
ほぼ毎年何かしら登場する、一見「平和なラブコメかな?」と思わせる可愛いビジュアルのキャラクターたちが悲惨な運命を辿る物語。アニメにあまり詳しくない人でも、「ひぐらしのなく頃に」や「魔法少女まどか☆マギカ」くらいは聞いたことがあるだろう。本稿では、そんな「萌え」「鬱」「グロ」の3つの要素を含んだアニメの中から、2000年以降の作品に絞って特に印象的なものを10作品紹介したいと思う。
- このまとめ記事の目次
- ・最終兵器彼女
- ・エルフェンリート
- ・ひぐらしのなく頃に
- ・School Days
- ・魔法少女まどか☆マギカ
- ・極黒のブリュンヒルデ
- ・結城友奈は勇者である
- ・がっこうぐらし!
- ・魔法少女育成計画
- ・メイドインアビス
■彼女が兵器になっていく—— “この星で一番最後のラブストーリー”
2000年から2001年に小学館の『ビッグコミックスピリッツ』で連載されていた高橋しん氏の漫画が原作。2002年にアニメが放送された。北海道のとある街で暮らす高校生シュウジとちせは、ちせの告白で交際を始め、愛を深めていた。だが謎の敵に空襲され戦禍に巻き込まれたある日、シュウジはちせが「最終兵器」であることを知る。ちせは腕を巨大な武器に変え、背中から鋼鉄の羽根を生やして敵と戦っていく——。儚げで可憐な少女だったちせが人でなくなっていく様子は、見ているこちらが鬱になりそうなほど切なく悲しい。
■人類を滅ぼせるほどの力を持った少女・ルーシーの、戦いと逃避の物語
2002年~2005年に集英社の『週刊ヤングジャンプ』で連載されていた岡本倫氏の漫画が原作。2004年にアニメが放送され、印象的なオープニングや、見た目の可愛さからは想像できないバイオレンスさが話題となった。ルーシーは主人公と出会った当初記憶をなくし幼児化している。この幼児化した状態の「にゅう」と殺人鬼としての本来の姿のギャップが、より狂気を孕んだ恐ろしさを感じさせる。
■村の住人が次々に狂っていく恐怖…! 不可解な事件の真相は――!?
2002年~2006年に竜騎士07氏が代表を務める同人サークル「07th Expansion」から出されたサウンドノベルゲームが原作。架空の村落・雛見沢村を舞台に巻き起こる不可解な連続殺人事件、失踪事件、そして村の秘密を描いた作品で、同人ゲームとしては異例の大ヒットとなった。可愛い少女たちが次々と狂っていき、人を惨殺したり拷問したりする衝撃作。2006年にはアニメ化もされ、多数のメディアミックス展開がなされている。
■三角関係がこじれた末に… 「中に誰もいませんよ」の元ネタ作品!
2005年にオーバーフローより発売されたPCゲームが原作。物語は、主人公・伊藤誠が片思いの相手・桂言葉への恋を成就させようとおまじないをしていたのを、同級生・西園寺世界が台無しにしてしまうところから始まる。ハーレムものかと思いきや、次第に関係がこじれていき、ヒロインたちがヤンデレ化して救いのないラストを迎える。2007年にアニメ化された。名セリフ「中に誰もいませんよ」は今でも多くの人に使われている。
■ネットで“血だまりスケッチ”と話題になった、蒼樹うめ×虚淵玄の名作
2011年に放送されたアニメオリジナル作品。『ひだまりスケッチ』(蒼樹うめ/芳文社)など可愛らしいふわっとした画風が特徴的な蒼樹うめ氏と、キャラクターを容赦なく殺していくシナリオライター虚淵玄氏がタッグを組み、放送前から話題となった。魔法少女になった者は何でも願いを叶えてもらえる代わりに命がけで敵と戦わなければならないという、「魔法少女」に“代償”という闇を持たせて明るいイメージを崩した作品でもある。
■エルフェンリートの作者が送る、美少女×人体実験×戦いの物語
2012年~2016年に集英社の『週刊ヤングジャンプ』で連載されていた、岡本倫氏の漫画が原作。『エルフェンリート』に続き、2014年にアニメ化もされた。ある日主人公の前に、子どもの頃死なせてしまった幼馴染そっくりの少女が現れる。彼女は非人道的な人体実験により特殊能力を持たされた魔法使いで、毎日「鎮死剤」と呼ばれる延命薬を飲まないと体を維持できない——。体が内側から破壊されていくという恐ろしさをひしひしと感じる作品。
■四国に迫りくる謎の敵“バーテックス”と、「勇者」に選ばれた少女たちの戦い
2014年と、2017年~2018年に放送されたアニメオリジナル作品。1期『結城友奈は勇者である -結城友奈の章-』と2期『結城友奈は勇者である -鷲尾須美の章-/-勇者の章-』の2部で構成されている。序盤は勇者となった明るい少女たちが四国を守るという使命を負いながらも楽しく生活しているが、ストーリーが進むにつれ世界の構造や真実が明かされ、観る者ともども絶望に追い込んでいく。戦うか人類滅亡かという2択の中で戦っているにもかかわらず、「新日常系」というジャンルになっているところもまた恐ろしい…。
■学校の外はゾンビだらけの地獄絵図! 学校に立てこもる女子高生たちとゾンビの戦い
2012年から芳文社の雑誌『まんがタイムきららフォワード』で連載されている、原作・海法紀光氏、作画・千葉サドル氏の漫画が原作。2015年にアニメ化された。1話前半はごく普通の学校生活を送っている可愛らしい女子高生たちの日常を装っているが、後半一気に暗転。変わらぬ日常は現実を受け止めきれていない主人公の思い込みで、実際は人間をゾンビに変えてしまう感染症が蔓延した地獄のような世界が舞台。アニメでは高校生編が描かれたが、放送から3年経った今も大学生編のアニメ化を望む声は多い。
■ソシャゲから始まった、可憐な魔法少女たちの生き残り合戦
2012年から宝島社より刊行されている、遠藤浅蜊氏のライトノベルが原作。2016年にアニメ化された。人気ソーシャルゲーム「魔法少女育成計画」によって選ばれ「魔法少女」の力を与えられた16人のプレイヤーが、魔力不足を理由に戦わされ、脱落者は命を奪われるという死のサバイバルゲームに巻き込まれていく物語。運営伝言を担当するマスコットのようなキャラクター・ファヴの可愛くも不気味な容姿と声も、作品が持つ狂気に満ちた恐ろしさを助長している。
■降りたら戻れない!? “呪い”に支配される縦穴「アビス」に挑む少女の物語
竹書房が運営しているWEB漫画サイト「まんがライフWIN」「WEBコミックガンマ」で連載されている、つくしあきひと氏の漫画が原作。2017年にアニメ化された。人類最後の秘境と呼ばれる深さ不明の巨大な縦穴「アビス」に挑む「探窟家」たち。主人公のリコは、アビスに降りて消息不明になってしまった母親・ライザのような偉大な探窟家を目指して、また母親との再会を夢見て、ある日探窟中に出会った少年型ロボット・レグとともにアビスに立ち向かっていく。
ほかにも『Another』や『魔法少女サイト』などまだまだたくさんあるが、筆者が特に印象に残っているのはこの10作品。どれも狂気や絶望に満ちた世界で、尚且つ救いのない展開が待ち受けている。疲れた時に観るとメンタルがやられる可能性があるので、ある程度心に余裕を持っての視聴をオススメする。
文=月乃雫