PMSや生理前のイライラを解決! 生理周期に合った女子の食事法とは?

健康・美容

公開日:2018/10/13

『医者が教える女性のための最強の食事術』(松村圭子/青春出版社)

 女性はホルモンに翻弄され、体調や気分が変わりやすい。特に生理中や生理前後は女性ホルモンの影響で、心身のコンディションが悪くなりやすい。だが、それは言い換えれば、女性ホルモンを味方につけることができれば、毎日をより楽しく、活動的に送っていけるということである。そう教えてくれる『医者が教える女性のための最強の食事術』(青春出版社)には婦人科医である松村圭子氏が医療データをもとに結論付けた、生理周期に合わせた食事法が漫画付きで詳しく記されている。

食事を変えてからというもの、身体が元気にイキイキとして肌もキレイになり、以前より便通もよくなりました。私自身「更年期」にあたる世代ですが、まったく不調がありません。

 自身も、そう太鼓判を押す女性のための食事術とは、一体どんなものなのだろうか。

■まずは基礎体温の測定を日課に

 松村氏が提案する食事法を実践するにはまず、自分の生理周期を正しく知る必要がある。そのためにぜひとも行ってほしいのが、基礎体温の測定を日課にすることだ。

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 基礎体温は妊娠の計画を立てたいときや妊娠を知りたいときにのみ計ればいいと思っている方もいるかもしれないが、実は現在の自分の身体に何が起こっているのかを知りたいときにも計ってほしいと松村氏はいう。測定を日課にしていけば、体重の減りやすい日や肌がつやつやになる日、ニキビができやすい日などを知ることができるので、ダイエットやデートの予定も立てやすくなる。

 中には「毎日計るのは面倒くさそう…」と感じてしまう方もいるだろうが、基礎体温はほんの十数秒で計れるため、手間がかからない。

 記録方法も自分の性格に合わせて考えていけば、無理なく続けていくことができるだろう。

 なお、基礎体温が分かれば、現在の自分に必要な栄養素も知れるので、毎日の献立も考えやすくなる。基礎体温の測定は、一石二鳥以上のメリットを与えてくれるのだ。

■イライラしがちな生理前におすすめな食材&レシピとは?

 本書内の漫画に記されている生理前のあるあるは、多くの女性が経験したことがあるエピソードだろう。

 イライラが募りやすいこの時期は、自力で心のバランスをコントロールすることが難しくなるため、カルシウムやトリプトファン、ビタミンB6といった栄養素を摂っていく必要がある。

 中でも肉や乳製品、大豆製品に豊富な必須アミノ酸であるトリプトファンは、心を鎮めて安定させるセロトニンの原料となる。心の安定や幸福感をもたらしてくれるセロトニンは幸せホルモンとも呼ばれており、肉類では牛のももや豚のロースといった赤身に多く含まれているので、ぜひ積極的に摂取していこう。

 こうした食材をおいしく摂取するには本書のおすすめレシピにチャレンジしてみてほしい。たとえば、トリプトファンを効率よく、ヘルシーに摂りたいときは「きな粉入りバナナミルク」や「豆乳味噌汁」がおすすめ。

 本書のレシピは手軽で、自宅にある食材を活かしやすいため、忙しい朝や仕事終わりにおっくうになってしまうこともないだろう。

 私たちの体は普段口にしている食材で作られている。そのため、日々の食事では、体のコンディションを調整できるような食材を積極的に摂取していく必要がある。毎月の生理が憂鬱だと感じている方はぜひ、身体が喜ぶ栄養の摂り方を学んでみてほしい。

イラストレーション=佐藤香苗+カカポ
漫画=花津ハナヨ

文=古川諭香