炎上やトラブルを減らす秘訣は読解力にあり。「●●さんが言ってたから」は危ない!
公開日:2018/10/17
会社に出勤すれば、待っているのは書類の山。じっくり読む時間がないからと、さっと読み流すだけで「わかったつもり」になっている人も多いのではないだろうか。だが、そういった人に限って「丁寧に読むこと=ゆっくり読むこと」だと思い込み、誤解や見落としが発覚した場合には「ざっと目を通しただけだから、多少の見落としがあるのはしょうがない」などと言い張ることがある。
しかし実際には、丁寧に読むことは、すなわちゆっくり読むことではない。読むスピードが速いとしても丁寧に読むことはできる。丁寧に読もうとするとゆっくり読まなければならないという人は、本当は“読解力”が足りていない可能性が大いにあるという。
いま述べたことに心当たりのある方は、9月22日に発売された『大人に必要な「読解力」がきちんと身につく 読みトレ』(吉田裕子/大和書房)で“読解力”を鍛えなおしてはどうだろう。
本書の第1章、第2章、第3章でそれぞれ述べられている、〈要点のつかみ方〉〈読解の3大ポイント〉〈文章の図解〉ができるようになれば、職場での資料の読み違いを減らすことができたり、資料の内容の把握にかかっていた時間を大幅に削減できたりする。うまくいけば毎日の残業をも少なくすることもできるはずだ。
また、第4章で紹介されている〈情報リテラシー〉を身につけることで、SNSやメディアを通じての不確かな情報に惑わされたり、的外れな意見を言って周囲を困らせたりすることもなくすことができる。情報リテラシーはこれからの時代にますます求められる能力であるから、これを機に鍛えておいて損はないだろう。
第5章では、総合的・長期的な視点から読解力を鍛えるための方法論が満載だ。この章の内容をマスターして新聞や新書などを読みこなし、生活の質を向上させることも夢じゃない。
簡単だが具体的に、本書で得られる情報を紹介してみよう。
【根拠が「誰々が言っているから」はあぶない】
日常会話でも「○○さんが言うなら間違いない」と言いがちです。
しかし、情報リテラシーの観点からは、「誰」よりも「何」に注目する習慣を持ちたいものです。
誰が言ったかではなく、実際に何が言われているのか、”内容”を先入観なしに検証する態度が必要です。
あなたの尊敬する魅力的スポーツ選手がいるとしましょう。その方が情報番組のコメンテーターになったとします。そうすると、自身のスポーツ以外の話もすることになりますね。そのときに○○選手の言うことなら、間違いないと無条件に信頼するのはやめたほうがいいわけです。
誰が言うかではなく、何が言われているか、何が根拠かを常に意識しましょう。
本書で読解力を鍛え、仕事でもプライベートでも教養が深く質の高い生活を送ってみてはいかがだろうか。
文=ムラカミ ハヤト