もしも無人島に流されたら水や食料を確保できますか? 学べるサバイバル漫画まとめ
更新日:2018/10/30
私たちが住んでいる国日本は、地震や台風などといった自然災害に襲われやすい国です。そういった立地条件を考慮しないとしても、なにかのきっかけで、サバイバル生活を送ることにならないとも限りません。そんな時にどうやったら生き残れるのか? 漫画家が実際に体験した狩猟生活から、古典の名作サバイバル漫画のリメイク、さらには無人島におけるサバイバル生活のノウハウまで、漫画を読むことで学んでみませんか?
- このまとめ記事の目次
- ・ソウナンですか?
- ・山賊ダイアリー
- ・東京カリニク鉄砲隊
- ・サバイバル〜少年Sの記録〜
■絶望的な状況にありながらも、笑顔を忘れない女子高生たちの無人島生活
飛行機が墜落し、着の身着のままで命からがら到着した場所は無人島。食料も資材もなにもなし、という絶望的な状況にありながらも、繰り広げられるのは、女子高生たちによるほのぼのサバイバルライフ。そんなありえないストーリーの作品が『ソウナンですか?』(岡本健太郎:原作、さがら梨々:漫画/講談社)。
ありえないストーリーでありながら、水の確保方法や、食糧の確保や、罠の作り方などが本格的なものとなっているのは、登場人物のひとりが、女子高生でありながら、サバイバルの達人という設定のため。現実にあったならば、悲惨にしかならない状況でありながら、この設定によってハラハラドキドキすることなく、可愛い女子高生たちのバカンスを見ている感覚で、サバイバル知識を得ることができるのです。
■狩猟漫画の先がけ! 淡々とした日常だからこそ伝わる狩猟の醍醐味とは?
狩猟漫画というと、猪や鹿、熊などといった大きな獲物を狩る、という場面を想像するかもしれませんが、カラスや、兎といった身近なものを空気銃で狩るという、非常に身近なレベルからスタートしているあたりから、その飾らないリアルさが伝わってくる『山賊ダイアリー』(岡本健太郎/講談社)は、著者が実際に体験した狩猟を題材にした漫画。
狩猟というと、ともすればグロテスクになりかねない内容を、淡々と描くことで、大きな人気を集めました。誇張されていないからこそ伝わってくる、猟というもののあり方やマナー、またそれに携わる人の想いを受け取ることができますので、狩猟に興味を持っている方ならば、1度は読んでおきたい作品です。
■狩猟のおもしろさと、ジビエの魅力があなたを狩猟の世界へ誘う
前出の『山賊ダイアリー』が、淡々とした日常の中でリアルに狩猟を描いたのに比べると、東京から神奈川まで狩猟に出かけるというライフスタイルや、集団での狩猟、さらに狩猟後のジビエ料理や、女性キャラの導入によって、狩猟をより身近でとっつきやすいものに感じさせてくれる作品が『東京カリニク鉄砲隊』(これかわかずとも/ KADOKAWA)。
タイトルにもあるように手に入れた野生動物の肉、すなわちジビエの調理を魅力的に描写しており、野生動物とストイックに向き合うという面が強調されがちな狩猟漫画の世界にあって、女性でも興味を引かれるような切り口で狩猟の世界が紹介されています。リアルな狩猟の世界はちょっと怖いけど、どんなものか知りたい…という方にはこちらがオススメです。
■70年代の名作サバイバル漫画をリメイク!
今から40年以上前であっても、地震や噴火などによって日本が壊滅的な状況に陥るという想定はなされていました。最も有名なものは映画やドラマ、漫画などにもなった『日本沈没』でしょう。同じような状況を想定した漫画としては、ほぼ同時期に『サバイバル』(さいとう・たかを/小学館)があります。
それから40年以上たって、『サバイバル』を現代風にリメイクしたものが『サバイバル〜少年Sの記録〜』(さいとう・たかを:原作、宮川 輝:著/リイド社)。基本的な流れは同じであるものの、SNSで知った知識を活用するなど、現代風なアレンジが随所にちりばめられています。絶望的なサバイバル生活を、少年はたったひとりでどう生き抜くのか? 時代は変わっても、その姿と行動は多くのものを私たちに伝えてくれます。
地震、津波、噴火など日本は自然災害によって、いつ壊滅的な打撃を受けても不思議ではない立地に存在しています。もちろん、自然災害でなくとも、事故や事件などによって期せずしてサバイバルをせざるを得ない状況に陥る可能性もゼロとはいえません。
万が一という確率ではありますが、そうなったときに、あの漫画を読んでおいてよかったと思えるような漫画を本稿では選んでみました。楽しみながら、サバイバルの知識を身につけることができるでしょう。
文=龍音堂