医療費にお金を使うよりも、おいしく食べて健康維持!“100歳まで元気”を応援するレシピ
公開日:2018/12/4
近年日本は人生100年時代と言われており、それだけ長い間自分の体と付き合う覚悟が必要だ。しかし健康な時はつい適当な食生活を送ってしまいがち……。そんな人には、この『100歳まで元気! おいしく健康 300レシピ』(岩崎啓子/主婦の友社 ※崎は正しくは「たつさき」)をオススメしたい。本書には、身近な食材で簡単に作れる健康改善レシピが「血管」「血圧」「血糖値」といった気になるポイント別に300種類も紹介されている。
こういった健康レシピは「お金がかかりそう」と敬遠する人も多いが、よく考えてみよう。薬や病院代として消費するより、美味しくて栄養のある食べ物にお金を払う方がずっといいはずだ。人の体は日々食べたものでできているため、何だかんだで食ほど直接的に健康に作用するものはない。そこで気になるジャンルを3つほどピックアップし、どんなレシピが載っているのか作って紹介しようと思う。
■「さばときのこのゆずこしょう風味チーズ焼き」(P.26)
1つめは、「血圧」から「さばときのこのゆずこしょう風味チーズ焼き」。切って下処理をしたさばを醤油、みりん、塩に漬け込み、しめじは小房に分けておく。耐熱皿にしめじとさばを入れ、刻んだチーズ、ゆずこしょうを散らして220度に予熱したオーブンで12分ほど焼けば完成。
下味をつけたさばの甘辛さとチーズ、ゆずこしょうの爽やかな辛みは思った以上に相性抜群。簡単に作れるうえコストもそんなにかからないので、これで血圧を改善できるのはありがたい。魚は血圧の安定に欠かせないタウリンが含まれているので、日頃から積極的に摂っていきたい食材だ。高血圧も低血圧も、体中に大きなダメージを与える症状。ひどくなれば後遺症が残る病気になったり、死に至ったりするケースもある。
■「豚肉とかぼちゃの酢豚風」(P.67)
2つめは、「免疫力」から「豚肉とかぼちゃの酢豚風」。豚肉は一口大に切り酒、片栗粉、醤油、こしょうに漬け込み、切ったかぼちゃをフライパンで焼いて焼き色をつけ、取り出しておく。フライパンに油を熱して豚肉を焼き、玉ねぎ、ピーマンを炒め合わせる。水、砂糖、酢、醤油、ケチャップを合わせたものを加え、水溶き片栗粉でとろみをつけて、最後にかぼちゃを戻し入れて炒めれば完成。
香ばしく甘いかぼちゃが入ることでボリュームが増し、生姜焼き用の豚肉でも十分な食べごたえ。酢豚にかぼちゃを入れるイメージはなかったが、まったく違和感なく美味しく仕上がっていた。免疫力が低下すると、様々な感染症にかかったり、アレルギーを発症したりと、様々な症状が出やすく、そして長引きやすくなる。特にこれからの季節、インフルエンザや風邪にかかりやすい時期だ。元気なうちからしっかりと対処しておきたい。
■「しょうがたっぷりポトフ」(P.97)
最後は「冷え性」から「しょうがたっぷりポトフ」。鍋に水を入れて沸騰させ、塩こしょうをふった豚のスペアリブ、酒を加えて30分ほど煮込む。切った玉ねぎ、大根、にんじん、ごぼう、赤唐辛子、塩を加え、さらに20分ほど煮込んで醤油とこしょうで味を調えれば完成。
シンプルな味付けながら、野菜と豚肉の出汁で奥深い味わいに仕上がっていた。生姜と赤唐辛子が効いているのもあって、食べていると体がポカポカしてくる。体が冷えると体の機能がうまく働かなくなり、貧血や甲状腺機能の低下などが起こる。一般的に、体温が1度下がると免疫力は30%も下がると言われている。そのため「体が冷えるだけ」と軽く考えずに、早めに改善していく必要がある。
どのメニューも手間は普段の料理と変わらず、それでいて栄養のある食材がふんだんに使われている。ポトフは多めに作っておいて、飽きたらカレーにアレンジするなどしても美味しそう。『100歳まで元気! おいしく健康 300レシピ』には、レシピだけでなく栄養に関する知識もたくさん紹介されている。病気になって苦しむ前に、ぜひ今一度「食」について考え直し、健康的な食生活を送ってほしい。
文=つきのんキッチン