アニメファンのみなさんは、年末をどう過ごしますか？　冬コミ？　自宅でNHK紅白歌合戦に出場するアニソン勢の応援？　それとも積み残したアニメの鑑賞でしょうか。いずれも楽しい過ごし方ですが、筆者のオススメは忘年会ならぬ忘年聖地巡礼です！

　先日、一般社団法人アニメツーリズム協会による聖地88か所が発表されました。広く知られた名作とその舞台が並んでいますが、新しいアニメの聖地を訪ね、フレッシュな空気を味わうのも乙なもの。というわけで、今回は冬休みを利用してアニメファンが行くと楽しめそうな聖地を紹介します。

沖縄（『はるかなレシーブ』『劇場版 のんのんびより ばけーしょん』など）

　まずは冬でも温暖で過ごしやすいだけでなく、多くの2018年アニメの聖地となっている沖縄から。『はるかなレシーブ』や『劇場版 のんのんびより ばけーしょん』のメインの舞台であり、ビーチや観光スポットが劇中に登場します。また『ぐらんぶる』の終盤ではスキュバーダイビング講習合宿の舞台となりましたし、最近は『RELEASE THE SPYCE』や『キャプテン翼』でもキャラクターが沖縄を訪れます。『音楽少女』の具志堅シュープによるキャラクターソング『輝け Make up! Shine☆』や、『アイドルマスター シンデレラガールズ劇場 3rd season』の7月エンディングテーマ『いとしーさー♥』を聴きながら観光すれば、聖地巡礼として完璧でしょう。

九州北部（『ゾンビランドサガ』など）

　2018年秋のダークホースとして快進撃を続けるアイドルアニメ『ゾンビランドサガ』は、佐賀県各地の描写が豊富。特に第5話で強烈なインパクトを残したドライブイン鳥は、車必須となりますがぜひ訪ねておきたいスポットでしょう。

　さらに九州北部は、長崎県が『色づく世界の明日から』、福岡県が『その時、カノジョは。』『博多豚骨ラーメンズ』の舞台になるなど最近のアニメで脚光を浴びています。もうひとつ忘れてはならないのが『アンゴルモア』の聖地である対馬。離島ではありますが、空路では長崎空港と福岡空港から1日数便、海路でも博多港から1日2便出ており、ほかのスポットと合わせて巡ることも可能そうです。

山梨県周辺（『ゆるキャン△』）

　これから数か月、『ゆるキャン△』の登場キャラクターたちと同じように冬キャンプをする絶好の機会です。作中でキャラクターたちが訪れたキャンプ場は、山梨県を中心に7箇所。それらのスポットでソロキャンorグルキャンしてみるのもいいかもしれません。ただし作中でも描写されていますが、冬のキャンプはまったくゆるくないのでご注意を！

　なおアニメ化されたのは原作4巻まで。5巻では、各キャラクターが思い思いの場所で初日の出を迎えます。そして最近の連載では伊豆方面に向かおうとしているなでしこたち。聖地巡礼の参考に、ぜひ原作もチェックしてみましょう。

兵庫県＆京都府（『若おかみは小学生！』）

　今年を代表するアニメ映画と言っても過言ではない『若おかみは小学生！』、そして同名のTVアニメは、いくつかのスポットを融合させた架空の温泉街・花の湯温泉が舞台です。この作品を聖地巡礼する際にオススメしたいのが、兵庫県の有馬温泉を観光し、京都府の美山荘に宿泊するというプラン。有馬温泉は作中に登場する街並みや神社の、美山荘は主人公のおっこが働く春の屋のモデルです。

　もっとも美山荘は宿泊料金がハイクラスで、さらに予約は1月末までほぼ埋まっているという人気旅館。どうしても『若おかみは小学生！』の舞台で宿泊したい場合は、ライバルの秋好旅館のモデルとなった、三重県のホテル花水木も選択肢としてみましょう。

こんな聖地巡礼も面白いかも？

　宇宙やファンタジー世界などを除く現実的に可能な聖地巡礼で、2018年のアニメの内、もっとも難易度が高そうなのはやはり『宇宙よりも遠い場所』の南極。「南極　旅行」などで検索すればわかりますが、南極行きのツアーなどが存在するため休日とお金の都合さえ付けば決して不可能ではありません。しかし大体40万円からとやや“エクストリーム”ではありますが……。

　また一風変わったところでは、箱根駅伝出場を目指す大学生たちの青春ストーリー『風が強く吹いている』の聖地巡礼も面白いかもしれません。ただしハイジたちが箱根駅伝に出られるかどうか現時点では不明。きちんと“聖地巡礼”を成立させるためにも、アニメで走る彼らへの応援にも自然と熱が入るでしょう。

　ここまでいろいろなアニメのスポットを紹介してきましたが、やはり好きなアニメの聖地巡礼をするのが一番楽しいはず。アニメファンのみなさま、ぜひ2018年のアニメを振り返りながら行けそうな聖地がないか探してみてください！

文＝はるのおと